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〝世界で最もSFを愛する作家〟が贈る、最も熱いアンソロジー。『日本SFの臨界点』全収録作を公開

『なめらかな世界と、その敵』で2019年のベストSF第1位(国内篇)を獲得した伴名練氏。その熱すぎるSF愛のすべてを注いだテーマ短篇アンソロジー『日本SFの臨界点[恋愛篇]』『日本SFの臨界点[怪奇篇]』のカバーと、全収録作を公開いたします。7月16日発売、電子書籍版同時配信です。

(7/11追記:Kindle版の予約が開始しました)

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『日本SFの臨界点[恋愛篇]』
伴名練=編

装画:れおえん/装幀:BALCOLONY.

『なめらかな世界と、その敵』の著者・伴名練が、全力のSF愛を捧げて編んだ傑作アンソロジー。恋人の手紙を通して異星人の思考体系に迫った中井紀夫の表題作、高野史緒の改変歴史SF「G線上のアリア」円城塔の初期の逸品「ムーンシャイン」など、現在手に入りにくい、短篇集未収録作を中心とした恋愛・家族愛テーマの9本を厳選。それぞれの作品への解説と、これからSFを読みたい読者への完全入門ガイドを併録。

【目次】

・中井紀夫「死んだ恋人からの手紙」
・藤田雅矢「奇跡の石」
・和田毅「生まれくる者、死にゆく者」
・大樹連司「劇画・セカイ系」
・高野史緒「G線上のアリア」
・扇智史「アトラクタの奏でる音楽」
・小田雅久仁「人生、信号待ち」
・円城塔「ムーンシャイン」
・新城カズマ「月を買った御婦人」

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『日本SFの臨界点[怪奇篇]』
伴名練=編

装画:れおえん/装幀:
BALCOLONY.

「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と称された伴名練が、全身全霊で贈る傑作アンソロジー。日常的に血まみれになってしまう奇妙な家族のドタバタを描いた津原泰水の表題作、中島らもの怪物的なロックノベル「DECO-CHIN」、幻の第一世代SF作家・光波耀子「黄金珊瑚」など、幻想・怪奇テーマの隠れた名作11本を精選。全作解題のほか、日本SF短篇史60年を現代の読者へと再接続する渾身の編者解説1万字超を併録。

【目次】

・中島らも「DECO-CHIN」
・山本弘「怪奇フラクタル男」
・田中哲弥「大阪ヌル計画」
・岡崎弘明「ぎゅうぎゅう」
・中田永一「地球に磔にされた男」
・光波耀子「黄金珊瑚」
・津原泰水「ちまみれ家族」
・中原涼「笑う宇宙」
・森岡浩之「A Boy Meets A Girl」
・谷口裕貴「貂の女伯爵、万年城を攻略す」
・石黒達昌「雪女」

日本SFの臨界点_POP_ol見本

【初出一覧】

★恋愛篇
・中井紀夫「死んだ恋人からの手紙」
(〈SFマガジン〉1989 年6月号/早川書房/ 1989 年刊)
・藤田雅矢「奇跡の石」
(〈SFマガジン〉2000 年2月号/早川書房/ 1999 年刊)
・和田毅「生まれくる者、死にゆく者」
(〈SFマガジン〉1999 年10月号/早川書房/ 1999 年刊)
・大樹連司「劇画・セカイ系」
(『正常小説。』(同人誌)/ 2011 年刊)
・高野史緒「G線上のアリア」
(〈SFマガジン〉1997 年2月号/早川書房/ 1996 年刊)
・扇智史「アトラクタの奏でる音楽」
(『NOVA9』/河出文庫/ 2013 年刊)
・小田雅久仁「人生、信号待ち」
(〈en-taxi〉vol.40 /扶桑社/ 2014 年刊)
・円城塔「ムーンシャイン」
(『年刊日本SF傑作選 超弦領域』/創元SF文庫/ 2009年刊)
・新城カズマ「月を買った御婦人」
(〈SFマガジン〉2006 年2月号/早川書房/ 2005 年刊)

★怪奇篇
・中島らも「DECO-CHIN」
(『蒐集家 異形コレクション』/光文社文庫/ 2004 年刊)
・山本弘「怪奇フラクタル男」
(〈小説CLUB〉1996 年10月号/ 1996 年刊)
・田中哲弥「大阪ヌル計画」
(『ホシ計画』/廣済堂文庫/ 1999 年刊)
・岡崎弘明「ぎゅうぎゅう」
(『SFバカ本 たいやき編』/ジャストシステム/ 1997 年刊)
・中田永一「地球に磔にされた男」
(〈yomyom〉vol.40 /新潮社/ 2016 年刊)
・光波耀子「黄金珊瑚」
(〈宇宙塵 第46号〉/同人誌/ 1961 年刊)
・津原泰水「ちまみれ家族」
(『血の12幻想』/講談社文庫/ 2002 年刊)
・中原涼「笑う宇宙」
(〈奇想天外〉1980 年9月号/奇想天外社/ 1980 年刊)
・森岡浩之「A Boy Meets A Girl」
(『宇宙への帰還』/ケイエスエス/ 1999 年刊)
・谷口裕貴「貂の女伯爵、万年城を攻略す」
(『進化論 異形コレクション』/光文社/ 2006 年)
・石黒達昌「雪女」
(『人喰い病』/ハルキ文庫/ 2000 年刊)

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日本SFの歴史に埋もれた傑作達から「いま最も読んでほしい短篇」を精選、作品・作者に再び光をあてるアンソロジー2冊。すべてを読み終えて伴名氏の編集後記(2冊合計2万字)に辿り着いたとき、そこに込められた想いに、電撃が走るような衝撃を受けることをお約束します。「本書が売れたらまだ出したいアンソロジーが山のようにある」とは編者の弁。SFという文芸文化そのものを未来へ繋ぐための一大プロジェクト、どうぞご注目ください。





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