「彼女はあなたかもしれない 勇気をくれる女性たちのブックガイド」ラインナップ紹介
ラインナップ
女は子どもを産むための機械、とかつて誰かが言った。これはまさに機械にされた女性たちの物語。監視と処刑の恐怖に怯えながら、彼女たちは戦いつづける。機械にされそうになって苦しむすべての女(ひと)たちに、今こそ読んでほしい古典。
『侍女の物語』 マーガレット・アトウッド/斎藤英治訳
ハヤカワepi文庫 本体1200円+税
ずっと海底を歩いてみたかった──。大戦さなかのニューヨークで、海に魅了された19 歳のアナは、潜水士をめざす。しかし上司は、女には無理だと言う。アナの闘いを思わず応援したくなる、波の音 が聞こえてくるような物語。
『マンハッタン・ビーチ』 ジェニファー・イーガン/中谷友紀子訳
四六判上製 本体3500円+税
誰もが抱えるコンプレックス。もっと身長が高ければ、もっと鼻が高ければ、もっと上 手く話せたら、もっと......。自己嫌悪に陥ったとき、ぜひこの本を読んでください。自分そして他人の見方が変わるかもしれない。
『青い眼がほしい』 トニ・モリスン/大社淑子訳
ハヤカワepi文庫 本体860円+税
この物語に描かれているアフガニスタンの女性が受ける差別・迫害は私たちの想像を絶する。でも遠い国の物語だとは思わず、根っこの部分は私たちみんなの問題と同じだと捉えることが大切なのだ。そして彼女たちの力強い姿を読むと自分が励まされる。
『千の輝く太陽』 カーレド・ホッセイニ/土屋政雄訳
ハヤカワepi文庫 本体1200円+税
女は喋るな。家で男たちのために、料理を作って待っていればそれでいい̶̶アメリカのすべての女性が言語を制限された。ありえない、とは笑うことは、もうできない。奪われた女性たちを描いたこの物語は、現実と地続きである。
『声の物語』 クリスティーナ・ダルチャー/市田泉訳
ポケット判 本体1900円+税
異なる価値観を持つ他人と共生することは難しい。移民社会のフランスで生まれたこの作品は、安全で自由でより豊かな生活を求めて国境を越えてきた女性たちの苦難を描く。その中で逞しく生きることの大 切さが胸に響く。
『三人の逞しい女』 マリー・ンディアイ/小野正嗣訳
四六判上製 本体2900円+税
私の人生は私が決める。境遇の異なる 3 人の女性。唯一重なるのは、自分の意思を貫くこと。ある者は家族のため、ある者は仲間のため、ある者は仕事の夢のため、行く手をはばむ「運命」に立ち向かう。勇気をくれる 1 冊。
『三つ編み』 レティシア・コロンバニ/齋藤可津子訳
四六判並製 本体1800円+税
あの町が世界のすべてだった。私は世界いち繊細で不幸な少女だと思ってた。誰も私を見つけないことが憎らしかった。私の価値を見いだしてくれるのは憧れのあの人だけだと信じてた。そんな10 代だった私、そしてあなたへ。
『ザ・ガールズ』 エマ・クライン/堀江里美訳
四六判並製 本体1800円+税