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もしも死後結婚専門のマッチングアプリがあったら? 芦沢央『魂婚心中』6/19発売!

芦沢央さんの最新作、『魂婚心中』6月19日に発売! ベストセラーを連発する書き手による、斬新なアイディアで読者の意表を突くSFミステリ傑作集です。「もしも死後結婚用のマッチングアプリがあったら?」という発想から推し文化を描く表題作をはじめ、読めば情緒を狂わされること間違いなし、極上の人間模様&どんでん返しが繰り広げられます!

装画:Q-TA/ 装幀:坂野公一(welle design)

【あらすじ】

ここ数年で死後結婚のイメージは大きく変わった。KonKonというマッチングアプリが社会に広まり、若者たちの間で登録者が激増したのだ。そして、私の推しである神宮寺浅葱じんぐうじあさぎがKonKonのリア垢を持っていることを、私だけが知ってしまった。このままでは私は、死ねば推しとマッチングして結婚できてしまうかもしれない──。表題作のほか、未来のゲームRTA大会を描く「ゲーマーのGlitch」、地獄行きの回避を専門とする企業小説「閻魔帳SEO」など、異常すぎる状況に情緒を狂わされる極上のミステリ人間模様、全6篇!

【収録作一覧】

①「魂婚心中」
→独身者が死後に結婚できる制度とマッチングアプリ、アイドル推し文化が結びつき、オタクの感情が爆発する!
②「ゲーマーのGlitch」
→近未来のRTA(ゲームのクリア時間を競う競技)大会を実況解説形式で描いた、ゲーマー魂に突き刺さる逸品。
③「二十五万分の一」
→参加者全員が同じ冒頭1文から始めるアンソロジーから生まれたショートショート。先輩と後輩、刹那の百合。
④「閻魔帳SEO」
→自分がどの地獄に行く予定なのかが見えてしまう社会。閻魔帳を誤魔化すためのSEO業者の活躍を描く!
⑤「この世界には間違いが七つある」
→ネタバレ絶対厳禁! あまりにも異常な部屋に放り込まれた人物たちに隠された、大いなる使命とは……?
⑥「九月某日の誓い」
→大正時代を舞台とする、とある超能力と主従関係をめぐる情緒を揺さぶる物語。関係各所から大絶賛!

芦沢央(あしざわ・よう)
1984年東京都生まれ、千葉大学文学部史学科卒。出版社勤務を経て、2012年、『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、小説家デビュー。同作が15年に映画化。18年『火のないところに煙は』が静岡書店大賞を受賞。2022年、『神の悪手』で第34回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞、ほんタメ文学賞2021年上半期たくみ部門(ミステリ)を受賞。2023年、『夜の道標』で第76回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門を受賞。著作に『許されようとは思いません』『カインは言わなかった』『汚れた手をそこで拭かない』他多数。

また本書の刊行を記念して、収録作を豪華作家陣が解説する企画も開催! 青崎有吾、赤野工作、今村昌弘、斜線堂有紀、伴名練、宮内悠介(敬称略)という面々が参加。 SFマガジン8月号(6/25発売)や、書店用リーフレットなどで展開予定です。どうぞお楽しみに!