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学校に通えないインドの少女と、教師を辞めたフランス人。この出会いが、希望の教室をつくりだす。小説『あなたの教室』(レティシア・コロンバニ)

「女の子だから」という理由で、学校に通えない少女がいる。この子の学びを、未来を、守りたい――。
そんな願いが込められた小説『あなたの教室』を9月14日に早川書房より刊行します(紙・電子同時発売)。
著者は、『三つ編み』を書いたレティシア・コロンバニ。同作は、日本でも2019年に刊行し、現在10刷と話題になりました。
『三つ編み』と同じく本作も、逆境にあきらめず、困難と闘う女性たちの熱い物語です。

あなたの教室』(原題:Le cerf-volant)
レティシア・コロンバニ/齋藤可津子 訳
網中いづる 装画
2022年9月14日、早川書房より刊行
(紙・電子同時発売)

◉書評続々! 著者インタビューも話題!

◎書評
信濃毎日新聞(2022年12月17日付)書評、和田靜香氏(相撲・音楽ライター)
ふぇみん(2022年12月15日付)書評
GINZA(2022年12月号)書評、北村浩子氏(ライター、フリーアナウンサー)
クロワッサン(2022年11月25日号)書評、瀧井朝世氏(ライター)
日経新聞(2022年11月12日付)書評
共同通信(2022年10月22日配信)書評、落合恵子氏(作家、「クレヨンハウス」主宰)
WEB本の雑誌(2022年10月26日更新)書評、松井ゆかり氏(書評ライター)
日経エンタテインメント(2022年11月号)書評

◎インタビュー
東洋経済オンライン「フランス人作家描く「児童婚」「ダリット」のリアル」(2022年11月7日)、聞き手・阿古真理氏(作家・生活史研究家)


◉あらすじ

理不尽の連鎖を、この子に残したくない。

レナは20年続けた教師を辞め、フランスから遠く離れたインドに来ていた。ある日、海で溺れかけたところを少女に救われる。

その子、ホーリーは、養父母の店で働かされ、学校に通っていなかった。まだ十歳だ。レナは恩返しに、読み書きを教えようとする。

だが、「女に勉強はいらない。家のために働き、嫁にいくんだ」。因習にとらわれた養父母と村人、それに従う子供たち。これが、小さな恩人に許された唯一の人生なのか。

レナは決意する。
この子たちが学べる教室をつくろう。読書の喜びと、知識が世界を広げることを伝えよう。レナの小さな一歩は、村の女たちの助けも得て、希望のプロジェクトにつながってゆく。

◉推薦のことば

「奈落にさす光のように、乾いた大地を潤す水のように、いま必要な物語」――中江有里(女優・作家・歌手)

「『本を読む娘は悪い妻』。これに似た言葉を、わたしたちは何度も投げかけられてきた。でも、その言葉を拒んでいい。この作品はそう教えてくれる」――寺地はるな(小説家)

「性差別や家族の支配……男性が内なる暴力と決別するためにも必読の書」──清田隆之(文筆業/桃山商事代表)

***

『あなたの教室』は、いまのインドの姿を伝えつつ、日本の私たちに「これは、遠い国だけで起きていることではない」と感じさせる小説です。それと同時に、これからの世代のために小さくても出来ることをしたい、と思わせる希望に満ちた作品でもあります。

◉著者 レティシア・コロンバニ

(C) Céline Nieszawer/Leextra/Éditions Grasset

フランス・ボルドー生まれ。小説家、映画監督、俳優。2017年に発表したデビュー小説『三つ編み』は、困難・差別に立ち向かう3カ国の女性の連帯を描き、40カ国で出版されるベストセラーとなった。2019年刊行の『彼女たちの部屋』(ともに早川書房刊)は、パリに実在する困窮者の保護施設を題材に、時代を超えた女性たちのつながりをつづった。両作品は日本でも数々の紙誌・SNSで話題となり、中高生をふくめ幅広い年代の読者から感動と絶賛の声が寄せられた。本書が3作目の小説となる。現在、著者自らが監督する映画『三つ編み』を制作中。

◉書誌情報

書名:『あなたの教室
著者:レティシア・コロンバニ 訳者:齋藤可津子(訳)
2022年9月14日発売/46判並製220頁

◉『あなたの教室』試し読み

◉著者インタビューが東洋経済オンラインに掲載されました!(11月7日)


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◉『三つ編み』とは

小説『三つ編み』は、日本では2019年に刊行。理不尽な人生と闘う3人の女性の姿と、ぐいぐい読ませる物語の巧みさ、そして、最後に訪れるカタルシスと勇気の出るメッセージが高く評価されました。

三つ編み
レティシア・コロンバニ/齋藤可津子 訳
早川書房より好評発売中

・あらすじ

3つの大陸、3人の女性、3通りの人生。唯一重なるのは、自分の意志を貫く勇気。
インド。不可触民のスミタは、娘を学校に通わせ、悲惨な生活から抜け出せるよう力を尽くしたが、願いは断ち切られる。
イタリア。家族経営の毛髪加工会社で働くジュリアは父の事故を機に、倒産寸前の会社をまかされる。お金持ちとの望まぬ結婚が解決策だと母は言うが……。
カナダ。ひとりで子育てをする弁護士のサラは、女性初のトップの座を目前にして、癌の告知を受ける。それを知った同僚たちの態度は様変わりし……。
3人が運命と闘うことを選んだとき、美しい髪をたどって、つながるはずのない物語が交差する。

◉レティシア・コロンバニ『彼女たちの部屋』も好評発売中

(編集担当:窪木竜也

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