【9/20発売】白人だらけの出版社で同僚となった二人の黒人女性。その運命を分けた巨大な陰謀とは──『となりのブラックガール』
「ゲット・アウト」×「プラダを着た悪魔」と評され、Huluでドラマ化もされた長篇『となりのブラックガール』(ザキヤ・ダリラ・ハリス/岩瀬徳子訳)が早川書房より刊行です。
舞台は、ニューヨークの名門出版社。26歳の黒人女性で若手編集アシスタントのネラは、いつか名作を送り出したいと夢見ているが、昇進は遠く、恵まれた白人ばかりの同僚の無神経さに苛立つ日々だった。となりの席に、職場で二人目の黒人女性、新人のヘイゼルがやってくるまでは。しかし、そんなネラの喜びも束の間、ヘイゼルの入社は大きな陰謀の始まりで──
アメリカの大手出版社ペンギン・ランダムハウスの元アシスタント・エディターだった著者が放つ、皮肉と風刺に満ちた、お仕事小説にしてスリラーです。
巻末の解説は音楽ライターの渡辺志保さん。作中に登場する、カルチャー、音楽、小説などをピックアップしながら、BLM(ブラック・ライヴズ・マター)、黒人女性として現代社会で生きていくこと──に焦点を当てていきます。小説の舞台であるニューヨークに滞在しながら執筆された貴重な解説です!
〇あらすじ
ニューヨークの名門出版社ワーグナー・ブックスで、
編集アシスタントとして働く26歳の黒人女性ネラ。
いつかは名作を送り出したいと夢見ているが、
昇進は遠く、恵まれた白人ばかりの同僚の無神経さに苛立つ日々だった――隣の席に、職場で二人目の黒人女性、新人のヘイゼルがやってくるまでは。
黒人女性としての自信と問題意識を持つヘイゼルとなら、
手を取り合って出版界に蔓延する差別や偏見と闘っていけそうだった。
しかし喜びもつかの間、トラブルが起きてネラの評価は下がる一方、
うまく立ち回ったヘイゼルは上層部に目をかけられるようになる。
落ち込むネラに追い打ちをかけたのは、
「ワーグナーを去れ」と告げる手紙だった。
誰が書いたのか?
畏怖される編集長か、怒らせてしまった作家か、不満げな上司か。
それとも、得体が知れないヘイゼルか?
★米国での評価
ウィットのきいたダイアログと緻密な人物描写に溢れている。なにより、「黒人編集者として出版業界で生きていくこと」を描ききっている。
──パブリッシャーズ・ウィークリー
痛烈な社会風刺を兼ねたスリラー。
──カーカス・レビュー
〇著者について
ザキヤ・ダリラ・ハリス(Zakiya Dalila Harris)
コネチカット出身。ノースカロライナ大学チャペルヒル校で学士を取得。アメリカの大手出版社ペンギン・ランダムハウスのアシスタント・エディターとして勤務した後、フリーとなり本書『となりのブラックガール』で作家デビュー。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーにランクインし、テレビドラマ化されるなどして注目を集めた。夫とブルックリン在住。
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『となりのブラックガール』は早川書房より9/20に発売です。
▼ドラマ予告(YouTube)