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北海道で、じわ売れ! 北海道×ローカル線のご当地ミステリ『留萌本線、最後の事件』(著:山本巧次)を知っていますか?

留萌本線案内図

 浦本はホームへの階段を下りる前に、窓から構内をざっと見渡した。この函館本線深川駅には、ホームが三本ある。駅舎のある一番線は、函館本線の上り列車用。間もなくやってくる上りの始発列車、札幌行き特急ライラック2号を待つ、数人の乗客の姿が見える。その次がすぐ下に見える、三番線・四番線ホーム。四番線には、たった一両の気動車が停車していた。浦本がこれから乗る、留萌本線の留萌行き下り始発列車だ。
 そしてその向こうにもう一本、短いホームがある。それが六番線で、一日に数度、四番線が塞がっているとき留萌本線の列車が発着するのに使われている。二番線と五番線は線路だけで、ホームはない。
(どうせなら、あっちの六番線のほうがローカル列車のホームらしくていいんだが)

『留萌本線、最後の事件 トンネルの向こうは真っ白』本文第一章より

北海道のローカル線「留萌本線」を舞台にした、山本巧次のご当地小説『留萌本線、最後の事件』(ハヤカワ文庫JA)。4月の刊行以降、北海道の書店さんを中心にじわりじわりと話題になり……売れています!

物語は、廃線前の撮りおさめのため北海道・留萌本線に乗車した鉄道ファンの浦本が、発車後まもなく発生したハイジャック事件に巻き込まれるところからはじまります。前代未聞の事態に頭を悩ます北海道警察の安積らのもとに、犯人から入った連絡は「北海道議会議員の河出を交渉役に、身代金として1億7550万円を要求する」というものでした! 果たして、犯人はなぜこんな事件を起こしたのでしょうか……?

著者の山本巧次さんは、2015年に第13回「このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉となった『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』(宝島社)でデビュー。その後、大阪の南部を走るチンチン電車(路面電車)を題材に、2017年『阪堺電車177号の追憶』(ハヤカワ文庫JA)を刊行されました。同作は第6回大阪ほんま本大賞にも選ばれています。

生粋の鉄道ファンでもある山本さんが、今回なぜ留萌本線を選ばれたのか。その理由はこちらのインタビュー記事をごらんください。

郷愁と旅情あふれる本作『留萌本線、最後の事件』は、ご当地北海道の書店さんで大きく展開をして頂き、地元の方々より熱い支持を受けて静かな反響が広がっています。

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こちらは留萌ブックセンターさんでの展開の様子です。

CF旭川

こちらはコーチャンフォー旭川店さん。

山本巧次『留萌本線、最後の事件 トンネルの向こうは真っ白』は、ハヤカワ文庫より好評発売中です!



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