七つの殺人に関する簡潔な記録

歴史的傑作! ブッカー賞受賞作『七つの殺人に関する簡潔な記録』(マーロン・ジェイムズ)

ボブ・マーリー暗殺未遂事件を題材とし、ジャマイカ出身作家としては史上初のブッカー賞受賞作『七つの殺人に関する簡潔な記録』(マーロン・ジェイムズ、旦敬介訳 原題A Brief History of Seven Killings)は早川書房より好評発売中です。

発売直後から、小野正嗣、いとうせいこう、又吉直樹、西加奈子といった作家の各氏によって内容と文体ともに高く評価されています。

七つの殺人_撮影

七つの殺人に関する簡潔な記録』マーロン・ジェイムズ/旦 敬介訳
/早川書房/2019年6月20日発売

■あらすじ

1976年12月3日、レゲエ・スターにしてジャマイカの英雄ボブ・マーリーが襲撃された。その日は、高まる政治的緊張を鎮めるためのコンサートの2日前であり、総選挙が控えていた。

ボブ・マーリーは一命を取り留めるものの、暴力は加速する。国を二分し、やがてアメリカ合衆国をも巻き込んでゆく。襲撃したギャング、裏で操る政治家、CIA工作員、アメリカ人記者、事件を目撃してしまった女性、さらには亡霊まで、70名以上の人物が闘い、血に塗れながら己が見た真実を語る。

現実の事件をもとに、語られざる歴史をつむぐ途方もない野心、禍々しくも美しいディテール、多彩に鳴り響く音楽的文体に、世界の文学ファンが狂喜した! ジャマイカ出身の作家では史上初のブッカー賞を受賞した巨篇。

本書はブッカー賞以外にも、カリブ文学OCMボーカス賞、アメリカン・ブック・アワード、ミネソタ文学賞、アニスフィールド・ウルフ賞、グリーン・カーネーション賞などを受賞。

さらに、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストほか15の媒体の年間ベストブックに選出されています。

■書評・メディア情報

・群像(2020年6月号)アンケート「最新翻訳小説地図」(西加奈子氏・作家)
GQ JAPAN(2020年4月29日)「いまこそ読みたい5冊の本」(又吉直樹氏・作家)
朝日新聞(2019年12月28日付)書評委員が選ぶ「今年の3点」(いとうせいこう氏・作家)
・日経新聞(2019年12月29日付)回顧2019 私の3冊(陣野俊史氏・批評家)
日経新聞(2019年8月17日)書評/武田将明氏(東京大学准教授)
・西日本新聞(2019年8月10日)書評/河野聡子氏(詩人)
朝日新聞(2019年6月26日)文芸時評/小野正嗣氏(小説家)
毎日新聞(2019年6月26日付)文芸時評/倉本さおり氏(書評家)

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A5判2段組700ページ超という、ほぼ鈍器の偉容は、内容とともに話題になりました。装幀は、川名順氏。

七つの殺人に関する簡潔な記録

■著者紹介

マーロン・ジェイムズ Marlon James

画像2

(C) Jeffrey Skemp

1970年ジャマイカ、キングストン生まれ。2005年にJohn Crow’s Devilでデビュー。2009年にThe Book of Night Womenを発表し、全米批評家協会賞にノミネート。2015年、本書で、英語圏でもっとも権威あるマン・ブッカー賞を受賞し、その名を世界中に知らしめた。本書はまたカリブ文学OCMボーカス賞なども受賞し、ミチコ・カクタニら批評家からも激賞された。2019年にはタイム誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選出された。最新作は、“アフリカ版『ゲーム・オブ・スローンズ』”とも評されるBlack Leopard, Red Wolf。

■訳者略歴

旦敬介(だん・けいすけ)

作家、翻訳家、明治大学国際日本学部教授。訳書『ラ・カテドラルでの対話』バルガス=リョサ、『生きて、語り伝える』ガルシア=マルケス、『11分間』コエーリョ他。著書『旅立つ理由』、『ライティング・マシーン―ウィリアム・S・バロウズ』他。

装幀=川名 潤

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七つの殺人に関する簡潔な記録』は好評発売中です。




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