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1500点/50%OFFで早川書房が送る「夏のKindle本セール」、ただいま開催中!〜担当者のオススメ作品【国内SF】

現在Kindleストアで開催中の「夏のKindle本セール」。早川書房の電子書籍約1500点が50%OFF! 6/22(火)いっぱいまでですので、ぜひこの機会にKindleストアにアクセスしてみてください。

さて、そうはいっても1500点もあるとなかなかお目当ての作品にたどり着くのも難しいですよね。そこで少しでも選書の助けになれば、と担当者がオススメしたい作品を勝手にお届けします。今回は国内SFです!

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まずは神林長平『先をゆくもの達』。神林氏の作家デビュー40周年記念作品でもある本書では、神林作品の重要な舞台のひとつである「火星」が描かれます。

火星の古いコロニー、ラムスタービル。地球人が残した〈全地球情報機械〉を探索することが生き甲斐のナミブ・コマチは、火星人の寿命90歳を拒否する祖母に共感している自分に戸惑いつつ、子孫を残すこと=自らの性欲を自覚し、火星で初めての男児を産み落とす。

同書を読んだ後は、やはり《火星三部作》――『あなたの魂に安らぎあれ』『帝王の殻』『膚の下(』にも手を伸ばしていただきたいですね。

その他、神林作品は《雪風》も《敵は海賊》も、『言壺』や『言葉使い師』といった非シリーズ作品もまとめて今回のセールの対象となっています。これまで読んだことのない方は、この機会に神林作品にチャレンジしてみるというのもいいかもしれません。

つづいては酉島伝法『オクトローグ』。

究極の独創的作家・酉島伝法、デビューから9年間に書かれたSF短篇を集成。異形の存在へと姿を変えられた受刑者の物語「環刑錮」、刷版工場に勤める男性の日常が次第に変容していく「金星の蟲」、人類の異星探査を異星生物側の視点で綴った生態系SF「ブロッコリー神殿」、宇宙を航行する市街船と奇妙な“オーロラ”とのコンタクトを描く書き下ろし「クリプトプラズム」など、圧倒的な筆致で描かれる全8篇。解説:大森望

デビューから9年の間に書かれたSF短篇は、どれもが著者の想像力に圧倒される作品揃いで、唯一無二の読書体験となるだろうことを請け合います。そのなかでも本書書き下ろし「クリプトプラズム」と「金星の蟲」が好きでした。各篇には著者みずからのイラストが付されており(「痕の祀り」のみ加藤直之氏のイラスト。これまたすごい)、文章とイラストがあいまった酉島ワールドが堪能できるはず。50%OFFのこのタイミングでぜひ読んでほしい作品集です。

続いては、飛浩隆『零號琴』です。もとはSFマガジンに連載された作品で、大幅に改稿ののち、2018年に刊行されました。『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』と続いている《廃園の天使》シリーズともまた読み心地がことなる、さまざまな要素を詰め込んだ破格の大冒険が描かれます!

特種楽器技芸士のトロムボノクと相棒シェリュバンは惑星〈美縟〉に赴く。そこでは首都全体に配置された古の巨大楽器〈美玉鐘〉の五百年越しの竣工を記念し、全住民参加の假面劇が演じられようとしていた。上演の夜、秘曲〈零號琴〉が暴露する美縟の真実とは?

第50回星雲賞日本長編部門に輝いた同書。実は、SFマガジン連載時の原稿をそのまま一冊にまとめたものが『零號琴〔SFマガジン連載版〕』として電子書籍限定で配信されているのです。ありえたかもしれないもうひとつの『零號琴』が楽しめるのも電子書籍読者だからこそ。しかもこちらも50%OFFなので、さらに気軽に手にとっていただけます! あわせてぜひどうぞ。

最後にご紹介するのは、北野勇作『100文字SF』です。

これだけ数が揃うと自分の頭が考えそうなことは大抵入っていて、そう言えばこんなのを書いてたな、とすぐに百文字で取り出せるようになって便利。でも同時に、これさえあればもう自分はいらないのでは、と思ったり。

北野勇作さんがご自身のツイッターアカウント(@yuusakukitano)で現在も発表し続けている【ほぼ百字小説】のなかから200篇をあつめた作品集です。100文字で描かれた各篇は、研ぎ澄まされた表現であるからこそ想像力を働かせる余地が大きく、これまた独特な読後感があります。刊行当時北野さんがご自身のnoteで書かれた記事にリンクを貼っておきます。

そして、『100文字SF』の商品ページはこちらです。

というわけで、担当者のオススメ作品を四作ご紹介しました。もしご興味がある方はぜひ手にとってみてください! 

早川書房が送る「夏のKindle本セール」はまだまだ続きます。お求めはこちらからどうぞ!

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