トマ・ピケティ&マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』2025年1月17日緊急刊行!
早川書房はトマ・ピケティ&マイケル・サンデル『平等について、いま話したいこと』(原題 Equality: What It Means and Why It Matters)を2025年1月17日に緊急刊行します! 当代一の経済学者と政治哲学者が「平等」をめぐって徹底的に議論した一冊、絶賛予約受付中です(四六判上製、本体価格2,000円)。
内容紹介
●知の巨人同士の対談がついに実現
トマ・ピケティがマイケル・サンデルをパリ大学に招待したことで実現した対談。『21世紀の資本』で富の集中とそのメカニズムを明らかにし、再分配の必要性を訴えたピケティ。『これからの「正義」の話をしよう』ではコミュニタリアニズムの観点から、「正義」とはなにかを分析したサンデル。資本主義の果て、大きな格差に覆われる21世紀で、二人は政治や経済がどのように「平等」へと向かうべきかを問いかける。
●「不平等」に対して、人類はどのように対峙してきたか?
フランス革命、アメリカ独立戦争、労働運動、奴隷制の廃止、女性参政権はいかにして社会的不平等と対峙してきたのか。現代社会では、富が集中し、教育や健康までもが商品となっている。これらを「脱商品化」するにはどうすればよいのか。二人が振り返る平等の歴史の歩み、そして現代社会の解決策とは?
●大統領選後のアメリカは、世界はどうなる?――「分断」への処方箋を示す
アメリカでは二極化が進み、フランスでは極右が躍進する中、エリート層からなる左派勢力バラモン左翼が1980年代からなぜ停滞したのかについても議論が交わされる。移民問題、環境政策、愛国心といったトピックに対し、左派の未来像を二人はどう描くのか?
●真の「平等」を実現するために――「親ガチャ」という言葉が流行る日本へのヒントとなるか
政治、経済、哲学、歴史、そして時事問題など幅広いテーマから「平等」を議論してきた二人。富の再分配や財政改革、大学入試や議会選挙のくじ引き制度といった具体策で「平等」はどこまで実現できるのか。二人が提案する新たな社会の仕組みとは?
著者紹介
トマ・ピケティ
1971年生まれ。フランスの経済学者。パリ経済学校教授。社会科学高等研究院(EHESS)教授。EHESSおよびロンドン経済学校(LSE)で博士号を取得後、マサチューセッツ工科大学(MIT)で教鞭をとったのち現職。2013年に仏語版が、2014年に英語版と日本語版が刊行された『21世紀の資本』は700頁超の学術書にもかかわらず、世界的ベストセラーとなる。他の著書に『格差と再分配』(早川書房刊)、『資本とイデオロギー』など。
マイケル・サンデル
1953年生まれ。アメリカの政治哲学者。ハーバード大学教授。ブランダイス大学を卒業後、オックスフォード大学にて博士号取得。ハーバード大学の学部科目“Justice(正義)”は延べ14,000人を超す履修者数を記録。日本ではNHK教育テレビ(現Eテレ)で『ハーバード白熱教室』として放送された。2010年の『これからの「正義」の話をしよう』は世界各国で大ベストセラーとなり、日本でも累計100万部を突破した。他の著書に『それをお金で買いますか?』、『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(いずれもハヤカワ・ノンフィクション文庫刊)など。
訳者紹介
岡本 麻左子(おかもと・まさこ)
関西学院大学社会学部社会学科卒。外資系金融会社勤務、ライター、米国留学等を経て2003年から翻訳家。訳書にブーキン&グーリーイェヴ『KGBスパイ式記憶術』など。
こんな人にオススメ
政治哲学や経済学を学び始めた大学生、社会問題に関心のあるビジネスパーソン向け!
また対談形式のため、これまでの著作を難解に感じていた方でも気軽に読み進めることができ、現代の「平等」の課題を理解する入門書としてもおすすめです。
この記事で紹介した本の概要
『平等について、いま話したいこと』
著者:トマ・ピケティ、マイケル・サンデル
訳者:岡本麻左子
出版社:早川書房
発売日:2025年1月17日
定価:2,200円(税込み)
頁数:168頁(予定)