2025年の早川書房の翻訳ミステリ&NVラインナップから大注目作をご紹介!
あけましておめでとうございます。
旧年中は読者の皆さまには大変お世話になりました。
年賀状の代わりとして、2025年に刊行予定の翻訳ミステリ&NV作品ラインナップのなかから、一部を皆さまにご紹介いたします。今年の早川書房も大作・話題作がドシドシ登場!
※タイトルは一部を除き原題および仮題です。
〇今年も絶対に見逃せない作品が勢ぞろい!
今年の早川書房のミステリも、絶対に見逃せない作品が勢ぞろい! まずは、今年の早川書房イチ押しミステリからご紹介!
『The Housemaid』(フリーダ・マクファーデン/高橋知子)
全米100万部突破! 〈ニューヨーク・タイムズ〉ほか、様々な媒体でベストセラー1位を獲得した、今一番注目のサスペンス。
前科持ちのミリーは、やっとのことで住み込みメイドの仕事を見つけるが、雇い主のウィンチェスター夫婦は秘密を抱えているようだった。精神的なトラブルを抱えている妻のニーナと、優しくハンサムな夫のアンドリュー。ニーナに振り回されて日に日に弱っていくアンドリューを見たミリーは、ニーナを追い出そうと決心するが……。強烈な大どんでん返しが巻き起こる注目のサスペンスです!
『闇より暗き我が祈り』(S・A・コスビー/加賀山卓朗)
このミステリーがすごい!2023海外編第1位を獲得したS・A・コスビーによるデビュー作。
ネイサン・ウェイメイカー。父は白人、母は黒人の混血児として生まれ、いじめを受けながら育つ。海兵隊を除隊後、保安官補として働くが、五年前に両親が交通事故死をしたのを機に辞職し、その後は従兄のウォルトが経営する葬儀屋を手伝い、町民に頼まれて探偵まがいのこともしている。そんなある日、牧師のエサウが殺された。町の保安官は腐敗しきっていて、捜査は一向に進まない。業を煮やした教徒の一人はネイサンに調査を頼む。軽い気持ちで引きうけたネイサンだったが、事件を調べていくうちにエサウの裏ビジネスに気づく。彼は郡の有力者を集めて乱交パーティーを開き、その様子を盗撮して恐喝をしていたのだ……。
『The Peacock and the Sparrow』(I・S・ベリー/奥村章子)
2023年エドガー賞ほか、世界のミステリ賞の新人賞を総なめした元CIA職員による衝撃のデビュー作!
52歳のベテランCIA職員シェーン・コリンズは、最後の任務でサウジアラビア沖のバーレーンに駐在している。任務の内容は、反政府運動を裏で操る存在を明らかにすること。28歳の新進気鋭の支局長の元で働いているが、支局長はCIA内でのキャリアップにしか関心がなく、任務においては役に立たない。そんな中、シェーンが懇意にしていた情報提供者が殺人事件に巻き込まれてしまう。それを機に、彼は革命の嵐に巻き込まれてゆき……。長年にわたり磨き上げてきたスパイの技術を駆使して、アラブの春の背後にある真実を暴く。
〇あの人気シリーズの最新作が!
2025年はあの人気シリーズの新作を刊行します!
『The Mercy Chair』(M・W・クレイヴン/東野さやか)
〈刑事ワシントン・ポー〉シリーズ第六弾!
ある男が、木に縛り付けられたうえに石で殴られて殺された。その男の体には、ティリーですら解読できない、あまりにも難解な暗号が彫り込まれていた。その男の死が、15年前に起きた一家惨殺事件と繋がっているようだが……。
『Heron’s Cry』(アン・クリーヴス/高山真由美)
『哀惜』に続く〈マシュー・ヴェン〉シリーズ第2作!
ノース・デヴォンで珍しく猛暑になった夏。涼を求めにやってきた観光客が約束を違われたような顔をしながらビーチで思い思いの時間を過ごしていた。そんな中、芸術家たちがシェアして暮らしている家で殺人事件が起こる。その家に住む吹きガラス職人のイヴの父親ナイジェルが刺殺されたのだ。彼は善良で、誰からも恨みを買うことはない清廉潔白な人間だった。なぜ彼が殺されたのか? 被害者の親友ジョナサンのパートナーであるマシューは事件の捜査を開始する。しかし、またしても町で同じ手口の事件が起こり……。
〇あの作家の新作も!
このミステリーがすごい!2024 海外編 第1位に輝いた馬伯庸の作品を、今年も翻訳刊行いたします!
『西遊記事変』(馬伯庸/齊藤正高)
『両京十五日』の馬伯庸による、『西遊記』の裏側を描くミステリ!
仙界の太白金星に住む李長庚は、観音菩薩の奸計によって天竺へと向かう三蔵法師に八十一の試練を与えることになった。だがそこには、仙界の大物たちが企てる隠された目的が見え隠れしていた。人間界も巻き込んだ壮大な計画の鍵は、孫悟空にあるというが……。
『風起隴西』(馬伯庸/齊藤正高)
『両京十五日』の馬伯庸のデビュー作!
魏・蜀・呉が覇権を争う三国時代、蜀の諸葛孔明は魏を討つため北伐を開始した。孔明は間諜の白帝からの情報により瓦亭道で敵軍を待ち受けたが、張郃の率いる軍は番須道を通り、馬謖が守っていた街亭を奪われる。孔明は失態の真相を調べるよう長史・楊儀に命じ……。
一方、諸葛氏に代々仕える密偵の家系に生まれた荀詡は、司聞曹の曹掾・馮膺から、裏切った白帝を始末するようにと命を受け天水に向かう。
〇他にも注目の作品が目白押し
2025年の注目作は他にもたくさん!
『Karla's Choice』(ニック・ハーカウェイ/加賀山卓朗)
ジョン・ル・カレの〈スマイリー〉シリーズが、実の息子であるニック・ハーカウェイの手によって甦る!
ジョージ・スマイリーの結婚生活はかつてないほど安定していた。しかし、ロシアのエージェントが亡命したことで、その平和な生活に影が差し始める。ロシアのエージェントを殺すために送り込まれた男の姿が忽然と消えてしまったのだ。ハンガリーから亡命したスザンナの手を借り男の行方を追うスマイリーは、最大の敵につながる、危険な謎に巻き込まれることになるが……。
『そして誰もいなくなった』(アガサ・クリスティー原作/二階堂彩漫画)
アガサ・クリスティーの傑作、待望のコミック化
その孤島に招き寄せられたのは、互いに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。だが、正体不明の招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が……そして無気味な童謡の歌詞通りに、彼らが一人また一人と殺されてゆく。しかも殺されると同時に部屋に置いてあった兵隊人形の数が減っていき……。
「ミステリの女王」の名で知られるイギリスを代表する作家クリスティー。全世界で1億人以上を驚愕と戦慄の渦に巻き込み、日本でも海外ミステリ・オールタイム・ベスト1位に選ばれた大傑作が、ついに完全コミカライズ! 1939年の発表から数多くのミステリ、映画、コミックに影響を与え続けてきたデスゲーム・ストーリーが、新たなコミックとして生まれ変わる。アガサ・クリスティー作品の表紙イラストを担当してその魅力を熟知した二階堂氏が描き出す、サスペンスフルな孤島ミステリ!
今回の記事でご紹介しきれなかった傑作・名作もたくさん控えております。情報は随時小社noteや公式X(旧twitter)にアップしていきますので、是非フォローしてチェックを! 本年もご愛読よろしくお願いいたします。