食べてヘッダ

わたしはわたしに出会いなおす。『食べて、祈って、恋をして〔新版〕』担当編集が率直な感想を語ります

早川書房より好評発売中の『食べて、祈って、恋をして〔新版〕(エリザベス・ギルバート、那波かおり訳)。本作の担当チームのひとり、編集部Oがその魅力・読みどころをご紹介します。

食べてカバー帯あり

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 『食べて、祈って、恋をして〔新版〕』にあらたに収録された「十年目のまえがき」をはじめて読んだとき、思わず泣きそうになってしまった。著者エリザベス・ギルバートは、本作の大ヒット、そして映画化を経て感じたことや、当時の思い出を率直な言葉で綴っている。そして、多くの女性が直面するある悩みについて向き合ってもいる。詳しくはぜひお読みいただきたいが、女性の生き方に関するまっすぐな問いが心に沁み入ってくる。従来のファンにも、新しくこの本に出会った読者にも、ぜひ読んでほしい文章だ。

 エリザベスは、ボロボロの人生をリセットし、もう一度生き直すため、イタリア・インド・バリ島に旅に出る。一言で言えば自分探しの旅なのだが、これは決してファッションではない。本気なのだ。(作家として成功し、ある程度収入があったとはいえ)30代なかばで離婚し、購入した家を出て、放浪の旅に出るなんて、生半可な覚悟でできることではない。誰もが真似できることではないけれど、けどもしわたしが、エリザベスと同じようなどん底の気持ちになったらどうだろうか。

 各地でエリザベスは自分の直感を信じながら、好きなことを突き詰めていくが、いつも前向きでいるわけでもない。結構くよくよ悩んでいる。人間くさいなと思う。最初は他人ごとだったはずなのに、いつの間にかエリザベスに寄り添いたくなってしまうから不思議だ。きっとわたしは、エリザベスを通してわたし自身にも出会っているのだろう。単なるうわべだけの共感ではない、自分という、この世界でもっとも身近で、もっとも不可解な存在を探求しようとする姿勢がそこにある。

 食べること、祈ること、恋すること――みずからの欲求に遠慮せずやりたいことをやることで、彼女は進路変更してみせた。じゃあ、わたしは何をしたいだろう? 読み終えたとき、そう考えずにはいられない。わたしの旅は、これからも続いていくのだから。

(編集部O)

『食べて、祈って、恋をして〔新版〕』は好評発売中です!

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『食べて、祈って、恋をして〔新版〕』
エリザベス・ギルバート
那波かおり 訳
1,200円(本体)+税
2020年3月18日発売
早川書房


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