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【7巻目文庫化記念!】デンマーク警察小説〈特捜部Q〉シリーズ既刊をふりかえろう

世界40カ国以上で刊行され、累計2400万部を突破した、人気沸騰中のデンマーク警察小説〈特捜部Q〉シリーズ。シリーズ第7弾『特捜部Q-自撮りする女たち-』が、11月6日に文庫化されました!

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『特捜部Q-自撮りする女たち-』 上・下

ユッシ・エーズラ・オールスン著/吉田奈保子訳

【あらすじ】これまで数々の未解決事件の謎を暴いてきた特捜部Q。だがアシスタントのローセの精神的不調に加え、部は予算不足により解散が囁かれる事態に。そのさなか、部の責任者であるカールに、殺人捜査課の元課長から電話が入る。最近起きた老女撲殺事件が未解決の女性教師殺害に酷似しているとの情報だった。元上司の懇願にカールは重い腰を上げ、管轄外である、現在進行中の事件の捜査に勝手に乗り出すが……。【解説/霜月蒼】 

 今回、著者のユッシ・エーズラ・オールスンが題材に選んだテーマは、「社会福祉制度の悪用」という社会問題。北欧は社会福祉制度の充実が謳われていますが、その先進的な印象の影にある現実に焦点をあてた作品です。フィクションの世界といえど、現実に存在する社会問題に対するジャーナリズムの視点も持っていることが、このシリーズの数ある読みどころの中の一つといえるのかもしれません。

そんなシリーズの既刊のあらすじをご紹介します。記事の最後には嬉しいお知らせがあるかも........!

シリーズ既刊ふりかえり》

①『特捜部Qー檻の中の女ー』

特捜部Q

【あらすじ】捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設部署の統率を命じられた。とはいってもオフィスは窓もない地下室、部下はシリア系の変人アサドの一人だけだったが。未解決の重大事件を専門に扱う「特捜部Q」は、こうして誕生した。まずは自殺と片付けられていた女性議員失踪事件の再調査に着手したが、次々と驚きの新事実が明らかに! デンマーク発の警察小説シリーズ第一弾。2013年に映像化。【解説/池上冬樹】

②『特捜部Q-キジ殺し

特捜部Q-キジ殺し(修正)

【あらすじ】いったいこの書類はどこから送られてきたんだ? いつのまにか特捜部Qのデスクに置かれていた20年も前の事件の書類。18歳と17歳の兄妹が惨殺された事件だが、その後犯人は自首して服役中。つまり未解決ではない。なのになぜ未解決事件を調査する特捜部Qに? 興味を抱いたカールとアサド、それに新メンバーのローセは再調査に取り組むが、当時の容疑者たちはいまや有力者に…ますますパワーアップの人気シリーズ第2弾。 2014年に映像化。【解説/恩田 陸】

③『特捜部Q-Pからのメッセージ』上・下

特捜部Q-Pからのメッセージ(上)

【あらすじ】その手紙は、ビンに収められたまま何年間も海中にあり、引き揚げられてからもすっかり忘れ去られていた。だがスコットランド警察からはるばる特捜部Qへとその手紙が届いた時、捜査の歯車が動き出す。手紙の冒頭には悲痛な叫びが記されていたのだ。「助けて」ーーいまひとつ乗り気でないカールをよそに、二人の助手アサドとローセは判読不明のメッセージに取り組む。やがておぼろげながら、恐るべき犯罪の存在が明らかに…… シリーズ第三作でついに北欧最高のミステリ賞「ガラスの鍵」賞を射止めた最高傑作です! 2016年に映像化。【解説/堂場瞬一】

④『特捜部-カルテ番号64』上・下

特捜部Q-カルテ番号64 上

【あらすじ】未解決だった難事件を次々と解決、やっと日の目を見つつある特捜部Q。だが捜査を待つ事件は増えるばかりだ。そんななか、特捜部の紅一点ローセが掘り起こしてきたのは、20年以上前にエスコート・クラブの経営者リタが忽然と姿を消した奇妙な事件。しかもリタとほぼ同時に失踪した者が、他にも5人いることが判明し…。デンマークの代表的文学賞「金の月桂樹」賞を受賞! 2018年に映像化。【解説/石井千湖】

⑤『特捜部Q-知りすぎたマルコ-』上・下

特捜部Q-知りすぎたマルコ(上)

【あらすじ】犯罪集団によって物乞いやスリをさせられてきた少年マルコ。組織から脱走を図った彼は、逃げ込んだ先で腐乱した男を発見する。その死体には、巨悪の思惑が絡み合う国際的な陰謀が隠されていた。一方、カール警部補が率いる特捜部Q。未解決の変死事件を調査していた助手のアサドとローセたちは、ある外務官僚の失踪に疑いを抱くが…。牙をむく巨大な犯罪ネットワークに特捜部はどう立ち向かうのか。【解説/千街晶之】

⑥『特捜部Q-吊された少女-』上・下

特捜部Q 吊された少女_上

【あらすじ】特捜部Qに一本の電話が入った。けんもほろろに応対したカール・マーク警部補は翌日、電話をかけてきた老警官が、自分の退官式で自殺したと知る。17年前、少女が轢き逃げされ、木から逆さ吊りになり絶命しているのが見つかった事件があった。その事件に取り憑かれていた老警官には、Qが最後の頼みの綱だったのだ。事件の現場である風光明媚なボーンホルム島に赴いたQの面々。そこには少女轢き逃げ事件に関する膨大な資料が待っていた。その中で示唆されていた轢き逃げ犯は、ワーゲンバスに乗ったヒッピー風の男。逆さ吊りにされた美少女とどんな関係が? 男を追ううち、カールたちはスピリチュアルな世界に足を踏み入れることに。慣れない雰囲気に戸惑いつつ捜査を進めた先では、新興宗教の影もちらついてきて…。

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ここで、最後までスクロールしてくださったあなたに耳より情報!   

デンマークで今年6月に刊行された、シリーズ新作の第8弾『OFFER 2117』を、来年夏にハヤカワ・ミステリより刊行予定です! まだまだ明らかにならない登場人物たちの過去など、今後とも目が離せない特捜部Q。シリーズに手を出せていなかった方も、この機会に既刊を読破してみてはいかがでしょうか?

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タイトルなし

『特捜部Q-自撮りする女たち-』 上・下

ユッシ・エーズラ・オールスン著/吉田奈保子訳



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