時代ミステリ文庫

ハヤカワ 時代ミステリ文庫創刊!


【創刊にあたって】
「ミステリの早川書房」から、新たな時代小説文庫レーベルが誕生しました。

江戸の町や戦国の世を舞台に――冒険物、本格物、〈私立探偵〉物、ハードボイルド、ピカレスク、コージー、スラップスティック、サスペンス、といったジャンルの楽しさを掛け合わせました。

創刊第1弾は、忍者物+冒険小説の『影がゆく』、あやかし物+不可能犯罪・謎解き趣味の『戯作屋伴内捕物ばなし』、人情物+〈私立探偵小説〉の『よろず屋お市 深川事件帖』。
現代とはまた違った価値観・状況で展開されるミステリとしての物語は、新鮮な読み心地を感じられるかもしれません。

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思えば、『半七捕物帳』(岡本綺堂)にはホームズ的名探偵ぶりやサスペンス性が色濃く、『五瓣の椿』(山本周五郎)にはウールリッチ的な復讐の美学が貫かれいて、こうした時代ミステリは長く読者に愛されてきました。
当レーベルも、時代小説読者にも、ミステリ読者にも楽しんでいただけることを目指します。


【レーベルへの推薦】

細谷正充氏(文芸評論家)推薦!
「翻訳エンタメの老舗が、時代小説に乗り出した。この快挙は見逃せない」

ペリー荻野氏(時代劇研究家)推薦!
「謎が次々出てくる時代小説レーベル。読まねば!」


【ハヤカワ時代ミステリ文庫 創刊ラインナップ】(9月10日発売)

『影がゆく』
稲葉博一
装画:影山 徹
本体780円+税

影がゆく


〔あらすじ〕
幼き姫を護れ! 使命に燃える忍者と武士たちは、魔王信長の熾烈な追手たちと戦い、血路を切り開く。不可能に挑む男たちの命のほとばしりを描出した、心揺さぶる超弩級の戦国冒険小説。
〔担当編集より〕
たいせつな人を護り、一人また一人と倒れていく――想いを引き続き必死に姫を護る。「命懸け」という言葉の重みをずしりと感じ、胸が震えます。



『戯作屋伴内捕物ばなし』
稲葉一広
装画:森 美夏
本体760円+税

戯作屋伴内捕物ばなし

〔あらすじ〕
かまいたち、産女、土蜘蛛――江戸では妖が起こしたという事件が続出。その謎に、酒と女と謎好き、そしてお調子者の戯作屋が挑む! 奇想天外本格ミステリ。
〔担当編集より〕
とんでもないトリックと展開。まさか××で×××するとは……ポール・アルテ、ジョン・ディクスン・カー読者にお勧めです。




『よろず屋お市 深川事件帖』
誉田龍一
装画:ヤマモトマサアキ
本体680円+税

よろず屋お市


〔あらすじ〕
よろず解決で深川の町で頼りにされていた養父が不審な死を遂げた。独りぼっちのお市は、請け負い稼業を継ぎ、人捜し・手がかり捜しといった難事に挑む。女には向かない職業でも、独り闘う。父から娘へ、継承の想いに満ちた「江戸私立探偵小説」。
〔担当編集より〕
ヒロインのお市と、『女には向かない職業』のコーデリアが重なって号泣。この世で最もたいせつな人が側にいない哀しみが、ページの奥から伝わってきます。


◆次回配本:2019年10月刊行(10月10日発売)
『天魔乱丸』
大塚卓嗣
装画:遠田志帆

『陰仕え 石川紋四郎』
冬月剣太郎
装画:浅野隆広

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