早川書房は今年で創立75周年を迎えました。数々の作品が刊行され、人気シリーズも多数うまれています。このたび早川書房では、電子化されている人気シリーズの数々をまとめて手に取ってもらう機会をお届けすべく、主要電子書籍書店全店で12月より順次合本化していくこととなりました。12月に配信するのは、いずれ劣らぬ根強い人気を誇る日本人作家の４シリーズです（以下、タイトルおよび書影からKindleの商品ページにリンクしています）。

まずは高殿円さんの『トッカン【合本版】』。実写テレビドラマ化もされた言わずとしれた人気作です。これまでに刊行された三本の長篇、そして最新刊の短篇集『トッカン　徴収ロワイヤル』までをまとめました。第一巻となる『トッカン　特別国税徴収官』がこの度無料となっています。

続いては森晶麿さんの『第一期黒猫シリーズ【合本版】』。早川書房が主催するアガサ・クリスティー賞のはえある第一回受賞作となった『黒猫の遊歩あるいは美学講義』（こちらが無料化されています）から『黒猫の回帰あるいは千夜航路』までの《第一期》六作が合本化されました。
日常に潜む幻想と現実が交差する瞬間。若き大学教授、通称・黒猫とその付き人を務める大学院生は、美学とエドガー・アラン・ポオの講義を通してその謎を解き明かしていく……シリーズを進めるうちに少しずつ変化していくふたりの関係性もひとつの読みどころです。

鷹見一幸さんの人気シリーズ《宇宙軍士官学校》。これまでに《―前哨―》が合本化されていますが、《―攻勢偵察部隊―》全五巻もこのたび『宇宙軍士官学校―攻勢偵察部隊―【合本版】』として合本化されました。また、野田昌宏さんの《銀河乞食軍団》の前日譚を描いた《銀河乞食軍団　黎明篇》も『銀河乞食軍団　黎明篇【合本版】』として配信がスタートしています。どちらもシリーズ第一巻が期間限定で無料となっていますので、手にとってみてください。

合本版自体は通常の商品として配信が続きますが、第一巻が無料となるのは2021年1月6日（水）まで。年末年始にいろいろと試し読みをしてもらって、それが新しい物語との出会いにつながることを心より願っています。今後も早川書房が誇る人気シリーズの合本化を順次進めていきますので、どうかご期待ください！