
ハヤカワ新書2月刊ラインナップ紹介『漢字はこうして始まった』落合淳思、『東京大空襲を指揮した男 カーティス・ルメイ』上岡伸雄、『意識はどこからやってくるのか』信原幸弘・ 渡辺正峰【予約受付中】
2025年冒頭のラインナップを飾るハヤカワ新書の最新刊は、2025年2月19日(水)発売予定です。
【更新情報】書影を追加公開しました。(1月30日)
①『漢字はこうして始まった 族徽(ぞくき)の世界』落合淳思
【内容紹介】これも「漢字」!? 原初の文字から太古の社会の神秘を解明する!
古代中国で部族固有のシンボルとして使用された特殊な漢字、「族徽」。祖王の殉葬のため斬首された人々、天空を舞う巨龍、軍旗を掲げて進軍する兵士たち――そのありさまを生き生きと写し取ったデザインから当時の社会や文化、世界観の驚くべき実態に迫る。




【著者略歴】
落合淳思(おちあい・あつし)
1974年愛知県生まれ。立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所客員研究員。専門は甲骨文字、殷代史。博士(文学)。著書に『甲骨文字の読み方』、『殷代史研究』、『殷──中国史最古の王朝』、『甲骨文字辞典』、『漢字の構造──古代中国の社会と文化』、『部首の誕生──漢字がうつす古代中国』ほか多数。
②『東京大空襲を指揮した男 カーティス・ルメイ』上岡伸雄
【内容紹介】東京大空襲から80年。パイロットを夢見た少年はなぜジェノサイドの司令官となったのか――。
第二次大戦中、米陸軍航空軍の将軍として日本への無差別爆撃を指揮したカーティス・ルメイ。彼は東京大空襲で多くの死者を出した一方、戦後、自衛隊の創設に貢献したとして勲一等を授与された。彼は非道な人物だったのか、それとも組織への忠誠心から行動しただけだったのか? またベトナム戦争時に「石器時代に戻す」と言い、北爆を進めた真相とは?
米文学研究の泰斗がルメイに関する英語文献を丹念に調査し、その実像を客観的に明かす。戦禍から80年を経たいま、平和について問う。
解説/山田朗(明治大学教授、歴史学者)


【著者略歴】
上岡伸雄(かみおか・のぶお)
1958年生まれ。翻訳家、アメリカ文学研究者。学習院大学文学部英語英米文化学科教授。東京大学大学院修士課程修了。1998年アメリカ学会清水博賞受賞。フィリップ・ロス、ドン・デリーロなど現代アメリカを代表する作家の翻訳を手がけている。著書に『ニューヨークを読む』『テロと文学』、訳書にタン・ウェン『シンパサイザー』『革命と献身 シンパサイザーⅡ』、リー『ものまね鳥を殺すのは』(以上早川書房刊)など多数。
③『意識はどこからやってくるのか』信原幸弘・ 渡辺正峰
【内容紹介】科学と哲学の未開拓領域が、ここにある。
物質の塊にすぎない脳に、なぜ意識が生じるのか? 「私」を機械に移す方法とは? データになっても「大往生」できるか? マインドアップローディングの実現を目指す脳科学者と「心の哲学」の第一人者が、意識という「究極の問い」に真正面から挑む対話録。

【著者略歴】
信原幸弘(のぶはら・ゆきひろ)
1954年、兵庫県生まれ。東京大学名誉教授。専門は心の哲学。著書に『「覚える」と「わかる」』『意識の哲学』『情動の哲学入門』など、共編著に『シリーズ 心の哲学』全3巻、共訳書にチャーチランド『脳がつくる倫理』など。
渡辺正峰(わたなべ・まさたか)
1970年、千葉県生まれ。東京大学大学院工学系研究科准教授。専門は神経科学。著書に『脳の意識 機械の意識』『意識の脳科学』など。AI開発に意識の研究を取り入れるMinD in a Deviceを起業、技術顧問を務める。