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2019ベスト筆頭候補の青春本格ミステリ、キーワードは“雪密室”。『雪が白いとき、かつそのときに限り』

早川書房は、10月3日にハヤカワ・ミステリから『雪が白いとき、かつそのときに限り』(陸秋槎、稲村文吾訳)を発売しました。2018年末のベストテン企画を席捲し、大いに話題となった『元年春之祭』著者、陸秋槎さんによる待望の長篇第2作!

日本の本格ミステリからも強い影響を受けていることで知られる陸氏が今回描く舞台は、前作とは打って変わって現代中国の学園もの
時を経て繰り返される雪密室の謎。二転三転する驚愕の展開と明らかになる青春の痛み――。華文(中国語)ミステリの雄が、青春本格ミステリのエッセンスをこれでもかと詰め込んだ『雪が白いとき、かつそのときに限り』早川書房のミステリ編集部が年間ベスト級と太鼓判を押す翻訳小説として、さらに限りなく同時代的な学園ミステリとしても、傑作と呼べる1冊です。

雪が白いとき、かつそのときに限り_帯(高解像度)

『雪が白いとき、かつそのときに限り』
陸秋槎/稲村文吾訳
装画:中村至宏

冬の朝の学生寮で、少女が死体で発見された。白い雪に覆われた地面には足跡がなく、警察は自殺として処理する。5年後、生徒会長の馮露葵(ふう・ろき)は、寮委員の顧千千(こ・せんせん)の相談を受ける。いじめ騒動をきっかけに過去の事件の噂が校内に広がっているのだ。真相を探るべく、彼女は図書室司書の姚漱寒(よう・そうかん)と調査を始める。明らかになる、少女に関わった者たちの苦い過去。そんな折、新たな殺人事件が寮で発生する。しかもその現場は5年前と酷似した〝雪密室〟だった……冷徹なロジックと青春の痛みが織りなす華文本格ミステリの新境地。

●陸秋槎(りく・しゅうさ)
1988 年北京生まれ。復旦大学古籍研究所古典文学専攻修士課程修了。在学中は復旦大学推理協会に所属。2014 年、雑誌『歳月・推理』の主催する第二回華文推理大奨賽(華文ミステリ大賞)で短篇「前奏曲」最優秀新人賞を受賞。2018年に〝読者への挑戦〟が二度挟まれた本格ミステリ『元年春之祭』が小社より邦訳刊行され、《本屋大賞》翻訳小説部門部門第2位、《本格ミステリ・ベスト10》第3位、《このミステリーがすごい!》第4位ほか年末ベストテン企画上位を席捲し、高い評価を得る。

○稲村文吾
中国語文学翻訳家。早稲田大学政治経済学部卒。在学中はワセダミステリクラブに所属。『現代華文推理系列』全三集で第17回本格ミステリ大賞評論・研究部門候補。訳書に『ディオゲネス変奏曲』(小社刊)ほか。

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また、陸秋槎さんといえば、今夏刊行された世界初の百合SFアンソロジー『アステリズムに花束を』に本格SF「色のない緑」を寄稿したことでも話題を呼びました。本書『雪が白いとき、かつそのときに限り』も、その文脈で表現すれば「2019年最強クラスの百合小説」であることを付記いたします。何卒よろしくお願いします。

雪が白いとき、かつそのときに限り(高解像度)

雪が白いとき、かつそのときに限り』
10月3日発売

(電子版同時配信)

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