フランス文学の鬼才「ミシェル・ウエルベックの後継者」と評される新鋭のデビュー作『窒息の街』(マリオン・メッシーナ、手束紀子訳)10月9日発売
早川書房は、フランスの作家、マリオン・メッシーナ『窒息の街』(原題 Faux dépar)を2024年10月9日に刊行します。
経済危機と社会格差にあえぐ世代の人々のリアルを突きつけ、鬼才「ウエルベックの後継者」と評される、フランスの新鋭のデビュー作です。
◆あらすじ
これはオーレリーの18歳から20歳までの記録。過酷な現代社会の暗く惨めで切実な(たぶん)愛の物語。
オーレリーは18歳。グルノーブル郊外にある団地に生まれ、地元の大学に入ったばかり。勉学に励み、輝かしいキャリアを進み、両親の属する労働者階級から離れようと思ったのに、待っていたのは、息もできないほどの退屈と孤独だった。「平等社会」とは名ばかりのシステムに閉じ込められただけだった。
友達も恋人もできず、鬱々していたある日、コロンビア人留学生のアレハンドロに出会う。彼を通してオーレリーは外の世界を知るも、アレハンドロはやがて別の地へ行ってしまう。ここにとどまる意味を見失った彼女は、パリへ向かう。華やかな街での惨めな日々が待っているとはまだ知らずに――。
◉試し読み
早川書房公式サイトの作品ページから試し読みができます。
◆著者紹介 マリオン・メッシーナ
1990年、フランス南東部のグルノーブルに生まれる。大学では政治学、やがて農学を学ぶ。フリーランスのジャーナリストとして活動しつつ、2017年にデビュー作となる本書を発表し、有力な紙誌で高い評価を得て、国際的に注目される新世代の作家となる。2023年に第2作La peau sur la tableを発表した。