【ハヤカワ文庫のミステリフェア開催中】これがシリーズ最高傑作〈ミス・マープル〉シリーズ
エルキュール・ポアロとならび、クリスティーが世に送り出した有名な探偵といえばミス・マープル。静かなセント・メアリ・ミード村に住む老婦人は好奇心旺盛、長年の人生経験を活かして人の心の機微を鋭く感じ取り事件をどんどん解決します。そんな彼女の数々の事件簿のなかから、まずは抑えておくべき作品をご紹介します!
『ポケットにライ麦を〔新訳版〕』★フェア参加作品
会社社長が何者かに毒殺された。遺体のポケットにはなぜかライ麦が。それは恐るべき連続見立て殺人の端緒だった。さらに社長宅のメイドが洗濯ばさみで鼻をつままれた絞殺死体で発見される。彼女を知るミス・マープルは犯人探しに乗り出す! 新訳で贈るマザー・グースに材を取った中期の傑作。(解説 霜月蒼)
ロンドン発の列車の座席でふと目をさましたミセス・マギリカディは窓から見えた風景に、あっと驚いた。並んで走る別の列車の中で、まさに背中を見せた男が女を絞め殺すところだったのだ……鉄道当局も警察も本気にしなかったが、ミス・マープルだけは別だった! シリーズ代表作、新訳で登場(解説 前島純子)
『牧師館の殺人』
頑固者で有名な退役大佐が射殺され、閑静なセント・メアリ・ミード村は大騒ぎになった。なにしろ事件現場が村の牧師館の書斎だったからだ。やがて犯人と目される画家が自首するが、牧師をはじめ多くの人々は事件の成り行きに首を傾げた……ポアロと並ぶ名探偵ミス・マープルが長篇作品に初登場。(解説 吉野仁)
その新聞広告が掲載された朝、村は騒然となった。「殺人をお知らせします。10月29日金曜日、午後6時半…」。悪戯か、ゲームの誘いか? 予告の場所に人々が集い、時計が6時半を示したとき、闇が落ち、三発の銃声が轟いた! 大胆かつ不可解な事件にミス・マープルが挑む。著者代表作の新訳版(解説/三橋曉)