【ハヤカワ文庫のミステリフェア開催中】これがシリーズ最高傑作〈フィリップ・マーロウ〉シリーズ
ハードボイルド小説における永久不滅の連作、レイモンド・チャンドラーの〈フィリップ・マーロウ〉シリーズ。私立探偵マーロウのリリシズムと数々の名台詞は、今なお世界中のミステリ作品に絶大な影響を与えています。早川書房では清水俊二氏の名訳と、作家の村上春樹氏による新訳版を刊行しております。
『ロング・グッドバイ』★フェア参加作品
私立探偵フィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。やがて彼は妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には悲しくも奥深い真相が隠されていた。村上春樹の新訳で甦った名作『長いお別れ』。
十月半ばのある日、マーロウはスターンウッド将軍の邸宅に呼び出された。将軍は、娘が賭場で作った借金をネタに、ガイガーという男に脅されているという。マーロウは男の自宅を突き止めたものの、建物の周囲を調べている間に、屋敷の中で三発の銃声が轟くのだった。探偵フィリップ・マーロウ初登場作の新訳版!
出所したばかりの大男へら鹿(ムース)・マロイは、八年前に別れた恋人を探して黒人街にやってきた。しかし女は見つからず激情に駆られたマロイは酒場で殺人を犯してしまう。現場に居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは姿を消した大男を追って、ロサンジェルスの街を彷徨う――『さらば愛しき女よ』改題。
「こちらはクライド・アムニー、弁護士だ」午前六時半。一本の電話が私立探偵フィリップ・マーロウを眠りから覚まさせる。列車で到着するはずの女を尾行せよとの依頼。弁護士の高圧的な口調に苛立ちながらも、マーロウは駅まで出向く。しかし女には不審な男がぴったりとまとわりつき……。シリーズ最終作の新訳版。