ハヤカワ国内フィクション

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ベストセラー『限界集落株式会社』の著者・黒野伸一が書き下ろす、少し未来の横浜、新しい家族の物語。『AIのある家族計画』冒頭公開!

テレビのニュース速報で、恐ろしい事件のことをやっていた。
 鶴屋町のマンションで人が殺されたらしい。鶴屋町はわたしたちが住んでいる町から、わずか二駅のところにある。
 被害者は四十代の男性。鈍器のようなもので殴られ、頭蓋が大きく陥没。遺体は見るも無残な状態だったという。室内を物色した形跡がないことから、怨恨による殺人の線で警察は犯人の行方を追っている──。
 毎日テレビを観るけど、事件報道がない日

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SF最大のタブーに挑む問題作。未成年型セックス用アンドロイドの少年を愛することは、合法か? それとも犯罪か? 山本弘の長篇 『プラスチックの恋人』冒頭、衝撃の特別公開!

プロローグ

 男性ゲストをお送りするため、廊下に通じるドアのところまで歩いていき、ノブに手をかけようとしたら、ドアの横のパネルが赤く明滅した。〈他のゲストの方が通路を利用中です〉という表示が出る。ドアは自動でロックされたままだ。
「ああ、他の方が移動されているところですね。しばらくお待ちください」
 ゲストを不必要に不安にさせないよう、ボクは〈どうってことありませんよ〉モードのメッセージを〈やや

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