ハヤカワ・ノンフィクション

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記事

AIをめぐる、GAFAの壮大なるマッチポンプ『虚妄のAI神話』試し読み

(以下、本文より抜粋)

放火魔の消防士

 現在、インターネット業界の表舞台に立っている大企業は、フランスでは、GAFAや、GAFAM、NATUというふうに総称されている。これらのいわゆる「ウェブ業界の巨人」は、シンギュラリティの宣伝に巨額の資金を投じている。

*GAFAは、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルのこと。マイクロソフトを加え、GAFAMと呼ばれることもある。フランスでは、

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ありがとうございます!今日のおすすめは『なめらかな世界と、その敵』です
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「シンギュラリティ」の背後にうごめく、GAFAの政治的野望とは?『虚妄のAI神話』解説・西垣通(東京大学名誉教授)

シンギュラリティ仮説の背後にうごめくもの
東京大学名誉教授(情報学) 西垣通

 2010年代後半に入って、AI(人工知能)ブームの過熱ぶりは凄まじい。とりわけ、その中核にあるシンギュラリティ(技術的特異点)仮説は、現代のグロテスクな神話と言ってもよいだろう。本書『虚妄のAI神話──「シンギュラリティ」を葬り去る』(原題はLe mythe de la Singularité、2017)は、シンギュ

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ありがとうございます!今日のおすすめは『息吹』です。
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自分の信じる「正しさ」を、どこまで説明できますか? 岡本裕一朗『答えのない世界に立ち向かう哲学講座』冒頭公開

第1講 哲学とは何か、現代の視点から見定める

人生論でも、ハウツーの知識でもなく

岡本 哲学といえば、かつて日本では著名な哲学者の学説を学んだり、人生論を説教したりするウサン臭い学問のように見られてきました。しかし、そんな哲学のイメージは、いまではすっかり古くなっています。
 哲学はもともと、自らが生きる時代においていったい何が起こっているのか、絶えず問い直すアクチュアルな学問です。そのため、

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ありがとうございます!今日のおすすめは『ザリガニの鳴くところ』です。
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自動運転車が人をはねたら、誰が責任を負う? 岡本裕一朗『答えのない世界に立ち向かう哲学講座』拡大無料お試し版電子書籍を先行配信

株式会社早川書房は11月6日、岡本裕一朗『答えのない世界に立ち向かう哲学講座』を刊行します。

ベストセラー『いま世界の哲学者が考えていること』(ダイヤモンド社)などの著作で知られる注目の哲学教授が、最新テクノロジーがもたらす倫理的課題と未来像を、プラトン、アリストテレスから、ハンナ・アーレント、マイケル・サンデル、マルクス・ガブリエルまで、古今の哲学者の思考を通して徹底議論します。

本書は『W

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ありがとうございます!『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』おすすめです
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SF作家のヴィジョンは予言か、それとも妄言か。5月26日発売『そろそろ、人工知能の真実を話そう』を予習しよう

ジャン=ガブリエル・ガナシア『そろそろ、人工知能の真実を話そう』より、本書のキーワードである「シンギュラリティ(技術的特異点)」という概念の来歴について解説した箇所を先行掲載いたします。はたして、シンギュラリティ=AIが人類の理解を超える時点は訪れるのでしょうか? 今回の抜粋の最後では、この問いに対する著者の立場が垣間見えます。

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第二章 技術的特異点(シンギュラリティ)

最初のシナリオ

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ありがとうございます!今日のおすすめは『ヒトの目、驚異の進化』です!
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