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ハヤカワ・ノンフィクション

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ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
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2022年9月の記事一覧

「病」と「人間」の本質を問うノンフィクション『統合失調症の一族』感想のご紹介

「病」と「人間」の本質を問うノンフィクション『統合失調症の一族』感想のご紹介

発売前の村井理子さんのご紹介

担当編集のツイート

ギャルヴィン家に生まれた12人の子供のうち6人が統合失調症に。
彼らに何が起きたのか? 国立研究所の調査により、やがて衝撃の真相が明らかになる。その全貌は本書にて。

当社noteでは本書のプロローグ「1972年、コロラド州コロラドスプリングズ」を公開中。

ロバート・コルカー『統合失調症の一族 遺伝か、環境か』(柴田裕之訳)は好評発売中です。

※このイベントは終了しました※【10月7日(金)オンライン開催決定!】小泉悠氏×小宮山功一朗氏『サイバー戦争 終末のシナリオ』刊行記念トークイベントを開催します!

※このイベントは終了しました※【10月7日(金)オンライン開催決定!】小泉悠氏×小宮山功一朗氏『サイバー戦争 終末のシナリオ』刊行記念トークイベントを開催します!

2022年8月3日発売の単行本『サイバー戦争 終末のシナリオ』(ニコール・パーロース著、江口泰子訳、岡嶋裕史監訳)の刊行を記念し、本書に解説を書き下ろしていただいた小泉悠氏と、サイバーセキュリティと安全保障に詳しい小宮山功一朗氏によるオンライントークイベントを実施します!

気鋭の研究者二人が
サイバー安全保障の実情を語り尽くす!ウクライナとロシア関連のニュースでは、軍事戦略専門家として国際情勢の

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「自分がポール・マッカートニーだと思い込んでいないときには、自分の気分が天気を決めていると信じていた」『統合失調症の一族』プロローグ試し読み

「自分がポール・マッカートニーだと思い込んでいないときには、自分の気分が天気を決めていると信じていた」『統合失調症の一族』プロローグ試し読み

プロローグ

1972年、コロラド州コロラドスプリングズ 

兄と妹が、キッチンのガラスドアを開けてテラスを抜け、裏庭に出る。妙な取り合わせだ。ドナルド・ギャルヴィンは27歳。顔は彫りが深く、頭はすっかり剃り上げてあり、顎には聖書の登場人物を思わせる鬚をこれ見よがしに生やし始めている。メアリー・ギャルヴィンは7歳で、兄の半分ほどの背丈しかなく、髪はホワイトブロンドで、鼻は丸く小ぶりだ。

ギャルヴ

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李琴峰さん初エッセイ集『透明な膜を隔てながら』まえがき公開

李琴峰さん初エッセイ集『透明な膜を隔てながら』まえがき公開

★刊行記念トークイベント開催決定!ゲストとして『おいしいごはんが食べられますように』で芥川賞を受賞した高瀬隼子さんにお越しいただきます。
実はお友達どうしだったお二人による、初顔合わせのトークイベント!
それぞれの作品では社会や日常に潜む違和感の正体や、他人による悪意の気配について鋭く敏感に描いています。
李さんがタイトルで表現した、世界との微妙な隔たりである「透明な膜」を、高瀬さんも日常で感じて

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病気や事故の「不運」を統計学で考える…『それはあくまで偶然です』本文試し読み

病気や事故の「不運」を統計学で考える…『それはあくまで偶然です』本文試し読み

統計学者は、「宝くじで1等当選するよりも、その帰り道に交通事故に遭う確率のほうが高い」と指摘するのに、なぜ私たちは自分にとって都合の良い「運」に期待したり、起こりそうにもない不運について心配したりしてしまうのでしょうか?
数学者であり、即興コメディアンやミュージシャンとしての顔も持つ著者がその疑問を解き明かす『それはあくまで偶然です』(ジェフリー・S・ローゼンタール、石田基広監修、柴田裕之訳、ハヤ

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