ハヤカワ・ノンフィクション

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意味を貪欲に求める、小さな二つのボール 『ヒトの目、驚異の進化』書評 by 伊藤亜紗(美学者)

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』などの著作があり、今年2月に発足した東京工業大学「未来の人類研究センター」のセンター長を務める美学者は、マーク・チャンギージー『ヒトの目、驚異の進化』をどのように読んだのか? 伊藤亜紗さんによるレビューをお届けします。

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生物の体には経緯がある。私があたりまえのようにやっていることも、そこに「なぜ」と疑問の光をなげかけてみると、何十万年、何百万年

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ありがとうございます!『名探偵ポアロ オリエント急行の殺人』もどうぞ!
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宇宙の高みから見ることのすばらしさ『人生が変わる宇宙講座』より

 世界150万部、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーに60週以上ランクインした宇宙物理の新定番、『人生が変わる宇宙講座』が刊行となりました(単行本『忙しすぎる人のための宇宙講座』改題)。本書は、宇宙を支配する物理法則から、現代宇宙論で話題沸騰の多宇宙、正体不明の暗黒物質・暗黒エネルギーまで、138億年の謎をコンパクトに解説しています。
 宇宙を理解することは、社会や地球について見直すことにつなが

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ありがとうございます!今日のおすすめは『ヒトの目、驚異の進化』です!
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家族を支配する狂信、陰謀論、ホメオパシー、そして暴力……衝撃の回顧録『エデュケーション』訳者あとがき

ビル・ゲイツ、ミシェル&バラク・オバマらが絶賛してニューヨーク・タイムズ・ベストセラーリストで10週連続第1位獲得&130週以上ベストセラーリストにランクイン、全米で400万部超を売り上げた衝撃のノンフィクション、タラ・ウェストーバー/村井理子訳『エデュケーション――大学は私の人生を変えた』(原題:Educated: A Memoir)とはどんな本なのか? 本書の訳者でエッセイストの村井理子さんに

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ありがとうございます!今日のおすすめは『なめらかな世界と、その敵』です
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学校も病院も行くことを禁じられた少女の壮絶な半生の回想『エデュケーション』/大原ケイ書評

ビル・ゲイツ、ミシェル&バラク・オバマらが絶賛して全米で130週以上ベストセラーリストにランクイン、400万部超を売り上げたノンフィクション、タラ・ウェストーバー/村井理子訳『エデュケーション――大学は私の人生を変えた』(原題:Educated: A Memoir)とはどんな本なのか? アメリカの出版事情に精通する大原ケイさんが紹介します。

よくアメリカは「自由の国」と言われるが、そもそもなんの

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「これほど訳しつつわくわくさせられる本もなかなかなかったのも事実だ」『スケール:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』山形浩生氏、訳者解説

 ヒトとほぼ同じ要素でできているのに、なぜネズミは3年しか生きられないのか。企業は死を免れることができないのに、なぜ都市は成長を続けることができるのか――。
  理論物理学者であるジョフリー・ウェストはこれらの問題について、物理学の方法論を応用することで、『スケール:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則』で解き明かしました。
 この記事では、本書の訳者のひとりである山形浩生氏の解説を全文公開し、著者

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米国史を支配する「2つのサイクル」とは? ジョージ・フリードマン『2020-2030 アメリカ大分断』解説 渡辺靖(慶應義塾大学教授)

「大統領が誰であれ、今後10年にわたってこの国(アメリカ)の空気は恐怖と嫌悪に覆われつづける」と看破し話題を呼ぶ、ジョージ・フリードマン『2020-2030 アメリカ大分断――危機の地政学』。本書の読みどころを、『リバタリアニズム』『白人ナショナリズム』などの著作で知られるアメリカ研究者・渡辺靖氏が解説します。

ジョージ・フリードマン『2020-2030 アメリカ大分断』解説
「事実」を重視した

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ありがとうございます!『これからの「正義」の話をしよう』もおすすめです
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