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原尞

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直木賞作家・原尞の特集ページ。
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#ハヤカワ文庫

1月25日発売のミステリマガジン「原尞読本」特集で、原尞最新作『それまでの明日』に備えよ!

伝説の男が帰ってきた。その男――原尞のデビューは1988年にさかのぼります。原尞の処女作にして〈私立探偵・沢崎〉シリーズ第1作『そして夜は甦る』は、『このミステリーがすごい!』で国内編の2位にランクインし、山本周五郎賞にノミネートされました。続いて、翌年発表した第2作『私が殺した少女』で、『このミス』1位、直木賞を受賞という快挙を成し遂げ、原尞の名は不動のものとなります。レイモンド・チャンドラーに深く傾倒する原尞の作風はハードボイルドの正統の香気に溢れ、その緻密な構成は沢

ミステリマガジン2018年3月号「原尞読本」特集の著者インタビュー冒頭を先行掲載!

14年ぶりの新作――14年ぶりの新作『それまでの明日』が3月に刊行になります。前作の『愚か者死すべし』のときに、「早く書く術(すべ)を身につけた」とおっしゃったように記憶していますが、これだけ長い歳月を費やしたのはどのような背景があってのことでしょう。 原 第一には自分が遅筆で作品が少ないということを大変申し訳なく思っています。もう少しいいペースで読者に提供したい、もっといいものを書きたい、早く多く書きたいという思いは常に頭にありました。読んでくださっている方が望外に多