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海外文芸

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翻訳文芸書に関わるニュースや試し読み、特別公開原稿などをお届けします。
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#フランス

8月2日発売『ポストカード』(アンヌ・ベレスト/田中裕子訳)の書影が公開されました。

8月2日発売『ポストカード』(アンヌ・ベレスト/田中裕子訳)の書影が公開されました。

2023年8月2日水曜日、第二次世界大戦中のフランスのユダヤ人家族の知られざる歴史を描いた長篇小説『ポストカード』(アンヌ・ベレスト/田中裕子訳)を早川書房から刊行いたします。刊行に先立ち、こちらのnoteでは書影を公開いたします。

カバーには、荻原美里さんがパリの街並みを描かれた絵と、実際に著者のアンヌ・ベレストの母親のもとに届いたポストカードを採用しました。

フランスの高校生が選ぶルノード

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生とシンプルな幸せの叙情詩──ヴァレリー・ぺラン『あなたを想う花』訳者が語る読みどころ

生とシンプルな幸せの叙情詩──ヴァレリー・ぺラン『あなたを想う花』訳者が語る読みどころ

フランスで130万部を突破し、2022年には「フランス国民が選ぶ必読本25冊」のうちの一つに〈ハリー・ポッター〉シリーズなどと並んで選出されたベストセラー小説『あなたを想う花』(原題:Changer l'eau des fleurs)が日本でも刊行。本書の反響はフランス国内のみにとどまらず、2020年、ロックダウン中のイタリアで一番売れた本で、2022年にはノルウェーで一番売れた本となり、アメリカ

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【試し読み】たったひとりで墓地を管理する女性が、誰にも語ることのなかった「ある喪失の物語」──ヴァレリー・ぺラン『あなたを想う花』

【試し読み】たったひとりで墓地を管理する女性が、誰にも語ることのなかった「ある喪失の物語」──ヴァレリー・ぺラン『あなたを想う花』

フランス発のベストセラー長篇小説、ヴァレリー・ぺラン『あなたを想う花』(高野優=監訳/三本松里佳=訳)が4月25日に発売されます。

本作はフランスで130万部を突破し、2022年には「フランス国民が選ぶ必読本25冊」のうちの一つに〈ハリー・ポッター〉シリーズなどと並んで選出されています。反響はフランス国内のみにとどまらず、2020年、ロックダウン中のイタリアで一番売れた本で、2022年にはノルウ

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【4月25日発売】フランスで130万部突破。世界的ベストセラー小説『あなたを想う花』書影解禁

【4月25日発売】フランスで130万部突破。世界的ベストセラー小説『あなたを想う花』書影解禁

フランス発のベストセラー長篇小説、ヴァレリー・ぺラン『あなたを想う花』(高野優=監訳/三本松里佳=訳)が4月25日に発売されます。

本作はフランスで130万部を突破し、2022年には「フランス国民が選ぶ必読本25冊」のうちの一つに〈ハリー・ポッター〉シリーズなどと並んで選出されています。反響はフランス国内のみにとどまらず、2020年、ロックダウン中のイタリアで一番売れた本で、2022年にはノルウ

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【4月25日発売】フランスで130万部のベストセラー小説『あなたを想う花』に心を揺さぶられた早川書房営業部・編集部からのメッセージ

【4月25日発売】フランスで130万部のベストセラー小説『あなたを想う花』に心を揺さぶられた早川書房営業部・編集部からのメッセージ

フランスで130万部を突破し、2022年には「フランス国民が選ぶ必読本25冊」のうちの一つに〈ハリー・ポッター〉シリーズなどと並んで選出されたベストセラー小説『あなたを想う花』(原題:Changer l'eau des fleurs)が日本でも刊行となります。反響はフランス国内のみにとどまらず、2020年、ロックダウン中のイタリアで一番売れた本で、2022年にはノルウェーで一番売れた本となり、アメ

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【4月25日発売】たったひとりで墓地管理人をする女性の喪失と再生──フランスで130万部突破のベストセラー小説『あなたを想う花』

【4月25日発売】たったひとりで墓地管理人をする女性の喪失と再生──フランスで130万部突破のベストセラー小説『あなたを想う花』

フランスで130万部を突破し、2022年には「フランス国民が選ぶ必読本25冊」のうちの一つに〈ハリー・ポッター〉シリーズなどと並んで選出されたベストセラー小説『あなたを想う花』(原題:Changer l'eau des fleurs)が日本でも刊行となります。2020年、ロックダウン中のイタリアで一番売れた本で、2022年にはノルウェーで一番売れた本となり、反響はフランス国内にとどまりません。

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3/7(火)発売! 第1回日本の学生が選ぶゴンクール賞受賞『うけいれるには』(クララ・デュポン=モノ/松本百合子訳)の野崎歓氏による解説公開

3/7(火)発売! 第1回日本の学生が選ぶゴンクール賞受賞『うけいれるには』(クララ・デュポン=モノ/松本百合子訳)の野崎歓氏による解説公開

早川書房から、第1回日本の学生が選ぶゴンクール賞を受賞した『うけいれるには』(クララ・デュポン=モノ/松本百合子訳)が3月7日(火)発売されます。フランス文学界最高の権威とされるゴンクール賞の最終選考に残った他、フランス三大文学賞の一つ、フェミナ賞を受賞。フランスでは他にもランデルノー賞や高校生が選ぶゴンクール賞を受賞しました。2021年から日本で始まった初めての取り組み、「日本の学生が選ぶゴンク

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【野崎歓氏・小野正嗣氏登壇!】第1回日本の学生が選ぶゴンクール賞受賞作『うけいれるには』記念講演開催のお知らせ【3月14日(火)開催】

【野崎歓氏・小野正嗣氏登壇!】第1回日本の学生が選ぶゴンクール賞受賞作『うけいれるには』記念講演開催のお知らせ【3月14日(火)開催】

ノーベル賞、ブッカー賞とならんで三大文学賞のひとつに数えられるゴンクール賞。この賞は、作家であったゴンクール兄弟(エドモンとジュール)が築いた財産をもとに設立されたフランスでもっとも権威のある文学賞です。

日本でもフランスのゴンクール・アカデミーの委嘱を受けて、ゴンクール賞日本委員会(Comité directeur pour le Goncourt japonais)とアンスティチュ・フランセ

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全米図書賞翻訳部門受賞!『ソクチョの冬』(エリザ・スア・デュサパン/原正人訳)の「訳者あとがき」公開のお知らせ

全米図書賞翻訳部門受賞!『ソクチョの冬』(エリザ・スア・デュサパン/原正人訳)の「訳者あとがき」公開のお知らせ

早川書房から1月24日、スイスの作家エリザ・スア・デュサパンによる『ソクチョの冬』(エリザ・スア・デュサパン/原正人訳)が刊行となりました。フランスと韓国にルーツを持ち、現在はスイスで執筆し、マルグリット・デュラスの再来と言われる作家による、デビュー作にして全米図書賞翻訳部門を受賞した話題作です。北朝鮮国境近くのソクチョにやってきたフランス人のバンド・デシネ作家と、旅館で働く韓仏ミックスの女性が出

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「文学界の未確認飛行物体(UFO)」こと『異常【アノマリー】』の魅力を営業担当が語る

「文学界の未確認飛行物体(UFO)」こと『異常【アノマリー】』の魅力を営業担当が語る

🖊早川書房営業部 鈴木愛加

気が付けば12月。そろそろ、あなたも「2022年マイベスト本」を考えだす頃合いなのではないでしょうか。今年もたくさんの書籍が刊行されましたね。早川書房も、12月の新刊を含めると計240点の書籍を刊行したことになります。あなたの「マイベスト本」候補の中に、弊社の作品が1冊でも入っていたら万々歳なのですが、「これから選ぶよ」という方のために、私はいまこの記事を書いていま

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アニー・エルノー既刊単行本4作、電子書籍版先行配信開始!

アニー・エルノー既刊単行本4作、電子書籍版先行配信開始!

本年度ノーベル文学賞受賞作家、アニー・エルノーの既刊単行本4点、『凍りついた女』『場所』『戸外の日記』『ある女』の電子書籍版を配信開始しました。紙版の書籍については11月下旬重版出来予定ですが、それに先駆けての先行配信となります。ぜひチェックしてみてください!
Kindleの商品ページへのリンクを紹介しますが、他の電子書籍ストアでも順次配信が始まります。普段お使いの電子書籍ストアをお持ちのかたはそ

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5月24日発売『夜の少年』(ローラン・プティマンジャン/松本百合子訳)の「訳者あとがき」特別公開!

5月24日発売『夜の少年』(ローラン・プティマンジャン/松本百合子訳)の「訳者あとがき」特別公開!

 早川書房では、5月24日(火)に、フランスの高校生が選ぶフェミナ賞を受賞した『夜の少年』(ローラン・プティマンジャン/松本百合子訳)を刊行いたします。
 この作品は、作者のローラン・プティマンジャンが仕事をしながら書き上げ、50代で発表した1作目の小説です。当初は地味なデビュー作として注目を集めていなかったものの、比較的短めの小説でありながらも読後に押し寄せる感動に、フランスの書店員や司書の口コ

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12月16日発売『革命と献身 シンパサイザーⅡ』(ヴィエト・タン・ウェン/上岡伸雄訳)の訳者あとがきを特別公開!

12月16日発売『革命と献身 シンパサイザーⅡ』(ヴィエト・タン・ウェン/上岡伸雄訳)の訳者あとがきを特別公開!

訳者あとがき世界的なベストセラーとなった『シンパサイザー』(The Sympathizer, 2015)から六年、ヴィエト・タン・ウェンの待望の続篇、The Committed が二〇二一年初頭に出版された。本書『革命と献身 シンパサイザーⅡ』はその日本語訳である。
『シンパサイザー』は、いわゆる主流文学作品に贈られるピュリッツァー賞と、推理小説に贈られるエドガー賞を同時受賞。この快挙が示すように

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『アポカリプス・ベイビー』の著者、ヴィルジニー・デパントの紹介

『アポカリプス・ベイビー』の著者、ヴィルジニー・デパントの紹介

10月19日発売の『アポカリプス・ベイビー』(ヴィルジニー・デパント/齋藤可津子訳)。著者のヴィルジニー・デパントは、フランスでは知らない人がいないほどの有名作家で、代表作の〈ヴェルノン・クロニクル〉シリーズは、フランスで100万部以上を売り上げた大ヒット作です。

そんなフランスの国民的作家が書いた『アポカリプス・ベイビー』はシスターフッドとバディものを合わせた小説として、人口が日本の約半分のフ

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