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海外文芸

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2022年3月の記事一覧

全米170万部突破。現代アメリカ文学の新たな声『ひとりの双子』(ブリット・ベネット、友廣純訳)

全米170万部突破。現代アメリカ文学の新たな声『ひとりの双子』(ブリット・ベネット、友廣純訳)

アメリカの作家、ブリット・ベネット『ひとりの双子』(原題 The Vanishing Half)を2022年3月26日に刊行します。

本作はアメリカで2020年に刊行されると、またたく間に話題となった長篇小説です。
物語は、ある日、姉のまえから姿を消した妹の謎をめぐって展開します。妹の行方を追いかけるさまを、サスペンスと驚きと抒情たっぷりにつづる抜群のストーリーテリング。そして、双子の分断をひき

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人生の滋味を描く名手アン・タイラーが贈る、不器用な中年男性のやり直しの物語『この道の先に、いつもの赤毛』(3月16日発売)

人生の滋味を描く名手アン・タイラーが贈る、不器用な中年男性のやり直しの物語『この道の先に、いつもの赤毛』(3月16日発売)

英国で最高の文学賞であるブッカー賞。その2020年の候補作となった、アン・タイラー『この道の先に、いつもの赤毛』(原題:Redhead by the Side of the Road)が3月16日に発売されます。翻訳を手掛けるのは、エリザベス・ストラウト『オリーヴ・キタリッジの生活』などを訳されている小川高義さん。アン・タイラーらしいユーモラスで滋味深い仕掛けが光る作品です。

◎本書に寄せられた

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韓国の美容整形や経済格差をリアルに描く、『あのこは美人』(フランシス・チャ/北田絵里子訳)の冒頭の試し読みを特別公開いたします。

韓国の美容整形や経済格差をリアルに描く、『あのこは美人』(フランシス・チャ/北田絵里子訳)の冒頭の試し読みを特別公開いたします。

2月16日の発売後、絶賛好評発売中の『あのこは美人』(フランシス・チャ/北田絵里子訳)。韓国の美容整形事情をリアルに描写し、経済格差や学歴差別、妊娠、出産、子育てや義実家との付き合いなど、女性の生きづらさを描きながらも、逞しく生きていく女性たちに勇気をもらえる小説です。このnote記事では、冒頭の2章を特別に無料公開いたします。

アラ

 スジンは何がなんでもルームサロン嬢になるつもりでいる。廊

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