ハヤカワ・ミステリ
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本
『元年春之祭』クロス・レビュー第2弾! 「文章の美しさ、端正さ」――立原透耶
前回に引き続き、現在発売中の「ミステリマガジン」11月号に掲載されている『元年春之祭』クロス・レビューより、中国文学研究家・作家の立原透耶氏にご執筆いただいたレビューを特別掲載いたします。
文章の美しさ、端正さ
立原透耶(中国文学研究家・作家)
待望の日本語訳、日本での出版である。これほど期待され、またこれほど望まれた中華ミステリ作家(それも大陸)はそういないのではないか。陸秋槎、一九
『元年春之祭』クロス・レビュー第1弾! 「二人の少女がぶつかり合い推理する優れた青春本格ミステリ」――千街晶之
現在発売中の「ミステリマガジン」11月号に掲載されている『元年春之祭』クロス・レビューより、文芸評論家・千街晶之氏にご執筆いただいたレビューを特別掲載いたします。
二人の少女がぶつかり合い推理する優れた青春本格ミステリ
千街晶之(文芸評論家)
中国、台湾、香港といった中国語圏のミステリが「華文ミステリ」の名称のもとに注目を集めていることは、本誌の読者には今更説明するまでもないだろう。こ
『紳士と猟犬』/インド奥地で詩人を捜せ! 虎を狩れ! 異色の英国人バディの歴史冒険ミステリ、第一章を無料公開!
読書好きの軍人&猟犬の異名を持つ謎の「探偵」――異色の英国人バディが、19世紀インドの奥地で、消えた詩人の行方を追う!
ハヤカワ・ミステリ文庫より好評発売中の『紳士と猟犬』(M・J・カーター/高山真由美訳)より、主人公ふたりの初遭遇を描いた第一章を公開!
第一章
カルカッタ、一八三七年九月
かごが急に左に傾ぎ、わたしはまたも吐き気の波に襲われた。冷たい空気が流れこんでくることを空し