Hayakawa Books & Magazines(β)
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『忘られのリメメント』刊行記念、三雲岳斗インタビュウ
──本作『忘られのリメメント』のご執筆の経緯についてお教えください。また、本作は本誌で連載され、三雲さんの早川書房での初の刊行作品ということでも話題となっています。普段と異なる試みをされた部分はありますか?
三雲 残念ながら、話題になっているという実感はあまりないのですが(笑)、SFの読者として早川書房というブランドには強い憧れと思い入れがあるので、自分の作品を上梓できるのは純粋に嬉しいです。
逆境を生き抜く「スーパーノーマル」たちのリアルを描く必読書――『逆境に生きる子たち』香山リカさんの巻末解説を公開
解説 逆境を生き抜く「スーパーノーマル」と彼らを支える人びとの必読書
(精神科医 香山リカ)
父親からの暴力。不仲な両親からの無視。母親からの支配。叔父からの性的いやがらせ。
どれも、子どもにとっては耐えがたいものだ。
「ゲノム編集」で生まれたデザイナーベビーは、人類に何をもたらすのか?ーー科学ノンフィクションの名著『遺伝子‐親密なる人類史‐』冒頭試し読み②
試し読み①はこちら。
プロローグ――家族(続き)
私が子供だったころも、そして大人になってからも、モニとジャグとラジェッシュは私たち家族の想像力の中で途方もなく大きな役割をはたしていた。十代の不安をもてあそんでいた六カ月間、私は両親と口をきくのをやめ、宿題を提出するのをやめてゴミ箱に捨てた。父は言葉では言い表せないほどの心配に駆られ、ジャグに診断をくだした医師のもとへ私を引っぱっていった
NHK「あさイチ」で紹介! 「遺伝子」研究の全貌がわかる傑作ポピュラーサイエンス『遺伝子‐親密なる人類史-』冒頭試し読み①
「本書は、科学の歴史上最も強力かつ”危険”な概念のひとつである『遺伝子』の誕生と、成長と、未来についての物語である」――今年2月の刊行以来、大反響を呼んでいる傑作科学ノンフィクション『遺伝子‐親密なる人類史‐』の冒頭には、こう記されています。著者は、前作『がん‐4000年の歴史‐』でピュリッツァー賞を射止めた医師シッダールタ・ムカジー。稀代の科学の語り部がつづる遺伝学の陰影に富む発展史、そして