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このSFを読んでほしい! 2024年の翻訳SF・ファンタジイ

『SFが読みたい! 2024年度版』が刊行されました。翻訳SF・ファンタジイ編集部から読んでいただきたいのは、「このSFを読んでほしい!」欄の2024年の刊行予定です。
 早川書房の欄の翻訳SF・ファンタジイ編集部担当部分を再掲いたします。

 ハヤカワ文庫SFは、お待ちかね、劉慈欣『三体』三部作の文庫版を2月から隔月で刊行! また映画『デューン 砂の惑星 PART2』公開にあわせて、《デューン》第3部『砂丘の子供たち』新訳版も。中国のエンタメSF大作の江波『銀河之心*』、チェイニー&ブレイジーのミリタリSF、キャサリン・M・ヴァレンテの音楽スペースオペラなど、多彩なラインナップでお送りします!
 FT文庫は、イ・ヨンドによる韓国の伝承を基にした大型ゲーム化進行中ファンタジイ《涙を呑む鳥*》シリーズや、キングフィッシャーのヒューゴー賞受賞作『いばらと骨*』などを刊行予定。
 単行本は、米ベストセラーランキングを独走する竜騎士学園ファンタジイのヤロス『フォース・ウィング*』を刊行。ほかにキム・チョヨプの連作短篇集『惑星語書店*』、魔法書を守る一族の姉妹を描くトルジュ『インク、血、姉妹、書士』などを予定しています。ご期待ください!(*は仮題)

この記事では、ここで紹介した作品と、この欄で紹介しきれなかった今年の刊行作品をご紹介いたします。

SF

劉慈欣『三体』三部作の文庫版

2/21に文庫版『三体』が刊行されます! 詳しくは下記の記事をどうぞ。
発売迫る! 『三体』文庫化スケジュールをチェック

『デューン 砂丘の子供たち〔新訳版〕』

フランク・ハーバート/酒井昭伸訳。3/5刊行予定。緑化が進むアラキスで、アトレイデス家の双子レトとガニーマは黄金の道の幻視を観る。伝説的傑作《デューン》シリーズ第三部新訳。
映画『デューン 砂の惑星 PART2』も3/15公開です!

『デューン 砂丘の子供たち』原書書影

『戦士強制志願』(仮題)

J・N・チェイニー&ジョナサン・P・ブレイジー/金子浩訳。4月刊行予定。些細な交通違反で三年の兵役を科せられた新兵が、過酷な訓練と身体改変を受け、戦場へ向かう。敵は正体不明の異星人の戦闘メカ! 現代版『宇宙の戦士』、傑作ミリタリSF。

『戦士強制志願』(仮題)原書書影

『彷徨える艦隊13 レザルト』(仮題)

ジャック・キャンベル/月岡沙穂訳。大人気ミリタリSFシリーズ。前作『彷徨える艦隊12 特使船バウンドレス』(2023年10月刊)でシリーズ第3部が開幕しました。

『彷徨える艦隊13 レザルト』(仮題)原書書影

『デジベル・ジョーンズの銀河(スペース)オペラ』(仮題)

キャサリン・M・ヴァレンテ/小野田和子訳。全銀河の芸術コンテストで、地球人代表が好成績を残さなければ人類全滅!? 地球の命運はとある冴えないロックスターに託された! 音楽スペースオペラ。

『デジベル・ジョーンズの銀河オペラ』(仮題)原書書影

『鋼鉄紅女』続篇

シーラン・ジェイ・ジャオ/中原尚哉訳。中国古代史から創造された世界&巨大変形メカ&男女△関係で読者の度肝を抜いた『鋼鉄紅女』続篇。
(※追記 原書の刊行が延期されたため、邦訳の刊行は2025年以降になる予定です)

『銀河之心』(仮題)

江波/中原尚哉訳。壮大なスケールで描かれる中国スペオペエンタメ。三体ロスのみなさんにお勧め!

『銀河之心』(仮題)原書書影

『劉慈欣短篇集2』(仮題)

劉慈欣/大森望・ほか訳。『円』につづく劉慈欣の短篇の粋をお楽しみに!

『医院』(仮題)

韓松/山田和子訳。中国四天王のひとり・韓松、ついに日本上陸。不条理な魅力にあふれた世界観に大注目!

『医院』(仮題)原書書影

『惑星語書店』(仮題) 

キム・チョヨプ/カン・バンファ訳。2024年はキム・チョヨプのSFをじつは2冊刊行する予定です。第1弾はこちら! 滅びゆく田舎の惑星の書店が舞台の表題作をはじめとする、ゆるやかな連作ミニSF14篇。

『惑星語書店』(仮題)原書書影

『派遣者たち』(仮題) 

キム・チョヨプ/カン・バンファ訳。2024年のキム・チョヨプ作品第2弾! 地上が宇宙細菌に汚染され人類が地下都市に暮らす未来。地上を探検する派遣者となった彼女が知る驚愕の真実とは!?

『派遣者たち』(仮題)原書書影

ファンタジイ

『フォース・ウィング』(仮題)

レベッカ・ヤロス/原島文世訳。米ベストセラーランキングを独走する竜騎士学園ファンタジイ。竜騎士になるため軍事大学に入学した将軍の娘ヴァイオレット。初日の試練で67名の志願者が死亡。300人の候補生のうち、無事生き延びて竜と絆を結べるのは100名弱……。禁断のロマンスあり、仲間との友情あり、サバイバル・バトルありと、読みどころ満載のノンストップ・エンターテインメント。

『フォース・ウィング』(仮題)原書書影

『インク、血、姉妹、書士』(仮題)

エマ・トルジュ/田辺千幸訳。血で書かれた魔法書を守る一族の姉妹――結界の中で本と過ごしてきた妹と、父親に命じられて毎年住所と仕事を変え、移動を続けてきた姉。そして、二人をつけ狙う謎めいた組織ライブラリ……。「はじまりの歯」(SFマガジン2023年4月号掲載)のトルジュの第一長篇となる傑作ファンタジイ。

『インク、血、姉妹、書士』(仮題)原書書影

『いばらと骨』(仮題)

T・キングフィッシャー/原島文世訳。ヤングアダルトSF・ファンタジイの英米の主要な賞を総なめにした『パン焼き魔法のモーナ、街を救う』著者の新作。姉の命を守るため、大国の王子をまじないで殺そうとする小国の王女の旅を描く、愉快で翳のあるフェミニストのフェアリーテール。ヒューゴー賞受賞作。

『いばらと骨』(仮題)原書書影

『アトラス・パラドックス』(仮題)

オリヴィー・ブレイク/佐田千織訳。異能をもつ6人の魔術サバイバルにドキドキさせられたNYタイムズ・ベストセラー『アトラス6』の続篇。

『アトラス・パラドックス』(仮題)原書書影

『涙を呑む鳥』(仮題)

イ・ヨンド/小西直子訳。『ドラゴンラージャ』著者による、韓国の伝承を基にした大型ゲーム化進行中ファンタジイ・シリーズ。
下記で、ゲーム会社Kraftonが公開しているゲームのビジュアル・コンセプト・トレイラーがご覧いただけます。

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このほかにも、ハラハラドキドキのSFサスペンス・スリラーやあのSFの女王のワクワクの新作も待機中! あの作品やこの作品の続篇も企画中です。また、700巻越えの《宇宙英雄ローダン》シリーズも毎月二冊刊行中! 



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