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『キングコング・セオリー』著者が、伝説のレコード店主の人生を描く小説〈ヴェルノン・クロニクル〉シリーズ三部作、第二弾登場!

文芸三部作〈ヴェルノン・クロニクル〉の主人公は、90年代のパリの伝説的なレコード店主で、今は落ちぶれてホームレスとなったヴェルノン・シュビュテックス。彼を中心に、現代フランスを生きる人々の人生がおかしみをもって描かれています。全篇にロックをはじめとしたあらゆる音楽が響かせる著者ヴィルジニー・デパントは、ル・モンド紙から「読者を夢中にさせる稀代のDJ」と絶賛されています。

シリーズはフランスで累計100万部を突破し、アナイス・ニン賞などの文学賞を受賞したほか、2019年にはテレビドラマに翻案され、放映されました。

翻訳版では〈ヴェルノン・クロニクル〉というシリーズタイトルで、2021年8月に2巻目『ジャスト・ライク・ヘヴン』を刊行いたしました(博多かおる訳)。2巻の刊行に合わせて、今回は1巻目から、あらすじをご紹介いたします。タイトルやオビのバンド名にピンときた方デパントの作品が好きな方は、ぜひこの三部作に手を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

●1巻目

ウィズ・ザ・ライツ・アウト ヴェルノン・クロニクル1
ヴィルジニー・デパント/博多かおる 訳

ウィズ・ザ・ライツ・アウトnew_obi

装幀:コバヤシタケシ

あらすじ:
元・伝説のレコード店主、いまは哀愁のカウチサーファー。家賃滞納でアパルトマンを追い出された五十路の男、ヴェルノン・シュビュテックスは、輝かしき90年代に彼の店に集っていた旧友たちの家を渡り歩く。かつてはバンドマンやその取り巻きとして青春を謳歌していたが、いまは家族の問題や病、老いに直面している仲間たち。それぞれの心に、まだ音楽は響いているのか。そして、人々のあいだを転がっていくヴェルノンの行きつく先は―。ルノードー賞受賞のフランス人作家が現代フランスの市井で生きる人々をおかしみをもって描く文芸三部作、開幕。

●書評


●2巻目

ジャスト・ライク・ヘヴン ヴェルノン・クロニクル2
ヴィルジニー・デパント/博多かおる 訳

ジャスト・ライク・ヘヴン_帯

装幀:コバヤシタケシ

あらすじ:
輝かしき90年代にパリでレコード店を営み「伝説」と呼ばれていたヴェルノン・シュビュテックスはいまや、家賃滞納でアパルトマンを追い出され、旧友の家を転々としたあげく、ホームレスに成り果てた。
しかし、ヴェルノンの知らぬところで、多くの人が彼の行方を追っていた。
彼らの目当ては、ヴェルノンが所有する、亡きロックスターが遺したビデオ。その映像には何か大きな秘密が隠されているらしい。
衝撃の真実がわかるとき、物語は予想もしない方向へ──。


●著者について

ヴィルジニー・デパント(Virginie Despentes)

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© JF PAGA

1969年フランス・ナンシー生まれの作家、映画監督、活動家。1994年、『バカなヤツらは皆殺し』でデビュー。2010年に『アポカリプス・ベイビー(仮題)』(早川書房近刊)でルノードー賞を受賞。現在はゴンクール賞やフェミナ賞の審査員を務める、現代フランスを代表する作家である。

●訳者について

博多かおる
東京大学大学院およびパリ第七大学大学院博士課程修了,上智大学教授,フランス文学研究者・翻訳家 訳書『音楽の憎しみ』『涙』『約束のない絆』パスカル・キニャール,『ゴリオ爺さん』オノレ・ド・バルザック , 『ウィズ・ザ・ライツ・アウト ヴェルノン・クロニクル1』ヴィルジニー・デパント他多数

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『ウィズ・ザ・ライツ・アウト ヴェルノン・クロニクル1』、『ジャスト・ライク・ヘヴン ヴェルノン・クロニクル2』は早川書房より好評発売中です。


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