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【3月6日発売】本好きに贈るメタミステリ『ボストン図書館の推理作家』サラーリ・ジェンティル 著、不二淑子 訳

早川書房はハヤカワ・ミステリ文庫より、2024年3月6日に、サラーリ・ジェンティル『ボストン図書館の推理作家』(原題:THE WOMAN IN THE LIBRARY)を刊行いたします。

サラーリ・ジェンティル『ボストン図書館の推理作家』
翻訳:不二淑子
定価:1,640円(+税)
刊行日:2024年3月6日(電子版同時発売)
カバーイラスト:旭ハジメ
カバーデザイン:早川書房デザイン室
ISBN:978-4-15-186001-0

◆あらすじ

オーストラリア在住の人気推理作家ハンナは、ボストン在住の作家志望者レオにメールで助言を仰ぎつつ、新作に取り組んでいた。
作品の舞台はボストン公共図書館だ。物語は、偶然同じ閲覧机についた4人の男女が女性の悲鳴を聞く場面からはじまる。事件の調査を通して仲を深める4人だが、犯人は彼らの中に……!?
レオのメールに刺激を受けるハンナだが、メールの内容は次第に不穏さを増してゆき――
手に汗握るメタミステリ

◆みどころ

2023年エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)メアリ・ヒギンズ・クラーク賞にノミネートされた実力作です。
本書は人気作家ハンナの小説原稿とベータリーダー(出版前の原稿を読んでレビューする読者)レオのメールが交互に提示されるユニークな構成となっています。

作中作の主人公は新米作家のフレディ。図書館の閲覧室で女性の悲鳴を聞いたフレディは、その場に居合わせた大学生のウィット、大学院生のマリゴールド、そしてベストセラー作家のケインの3人と共に事件を調査することに。そんな物語の冒頭で、著者のハンナは大胆にも3人の中に犯人がいることを明かします。犯人は誰?目的は? ミステリの愉しみが詰まった作中作は読みごたえ抜群です。

一方、ベータリーダーのレオは現地ボストンの様子を写真付きで伝えたり、アメリカ英語とオーストラリア英語の違いを指摘したりと作品作りに協力します。しかし、メールの雲行きがだんだん怪しくなっていって……。
作中作の外側の物語は不穏な雰囲気漂うスリラーとなっています。

一冊でふたつの味わいが楽しめる上質なメタミステリ作品をどうぞお楽しみください!

◆著訳者情報

サラーリ・ジェンティル 著

オーストラリア在住。作家。スリランカで生まれ、ザンビアとオーストラリアで英語を学ぶ。大学卒業後に弁護士として活躍したのち、専業作家となった。2010年に歴史ミステリA Few Right Thinking Menでデビュー。

不二淑子 訳

英米文学翻訳家 訳書『名探偵の密室』マクジョージ,『毒花を抱く女』イェンナス,『災厄の馬』ブキャナン,『かくて彼女はヘレンとなった』クーニー,『円周率の日に先生は死んだ』ヤング(以上早川書房刊)他多数


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