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『福翁自伝』に匹敵する、福澤諭吉評伝小説の決定版! 荒俣宏『福翁夢中伝』2023年12月5日発売

荒俣宏『福翁夢中伝』(上・下)を2023年12月5日に早川書房より刊行します。
博覧強記の著者が描く近代日本の立役者、福澤諭吉評伝小説の決定版。発売までぜひお楽しみに!

回顧すれば六十何年、人生既往に想へば恍として夢の如しとは毎度聞く所であるが、私の夢は至極変化の多い「賑やかな夢」でした。

福澤諭吉『福翁自傳』

あらすじ

明治三十一年、『福翁自伝』を著した福澤諭吉は脳溢血で倒れたのち、奇跡的に回復した。
死から舞い戻った諭吉は、自分の人生をこう回顧する。
短いようで長い己の人生、それはまるで過ぎれば消え去ってしまう夢の中の出来事ではないか――、と。
そう考えた諭吉は、社交クラブ「交詢社」の一隅で、速記者の矢野由次郎を相手に、最後の著作『福翁夢中伝』を語り始める……。
咸臨丸での渡米、慶應義塾の創設、「経済」「演説」「版権」といった新たな日本語の発明、不偏不党の新聞『時事新報』の創刊といった功績の裏側や、勝海舟・濱口梧陵・小泉信吉・川上音二郎・北里柴三郎・福澤桃介ら、時代の傑物との交流――。
激動の幕末から明治維新を経て、日本国民の独立自尊を促し、この国の進むべき道を指し示した諭吉の人生とは……。
近代日本の父・福澤諭吉の生涯を、現代の知の巨人・荒俣宏が膨大な資料を渉猟して著した、畢生の大作にして著者最後の小説。

著者略歴

著者近影

荒俣宏(あらまた・ひろし)
一九四七年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、日魯漁業(現マルハニチロ)に入社。コンピュータプログラマーとしてサラリーマン生活を送るかたわら、紀田順一郎氏らとともに雑誌「幻想と怪奇」を発行、編集。英米幻想文学の翻訳・評論と神秘学研究を続ける。一九七〇年、『征服王コナン』(早川書房刊)で翻訳家デビュー。一九八七年、小説デビュー作『帝都物語』で第八回日本SF大賞を受賞。一九八九年、『世界大博物図鑑第2巻・魚類』でサントリー学芸賞受賞。近年は京都国際マンガミュージアム館長も務める。

書誌情報

タイトル:福翁夢中伝 上・下
著者:荒俣宏
定価:各1980円(税込)
四六判上製

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